子供を産みづらい、セクハラもあり…日本で女性政治家が増えない理由

新しい法律は男女平等を実現できるか
小林 美希 プロフィール

無事に出産できたとしても、子育てはどうなるのか。

まだまだ女性に育児や家事負担が偏るなかで、家族に相当の理解があってカバーしてもらえなければ両立はできない。

パートナーの働き方が柔軟であるか、実家や親類、友人が近隣に住んでいて協力してくれるという環境ではなければ、子育てしながら議員生活を送ることは困難だ。

仮に、家族が協力してくれても、「子どもとの時間を大事にしたい」と思えば、ジレンマに陥る。そうしたことを考えると、出産適齢期や乳幼児の子育て期に当たる女性が立候補することへの壁は高い。

政策決定の場に必要なはずの、「妊娠を望む」「妊娠中」「子育て真っ最中」という当事者が脱落してしまうのだ。

 

「スカートをはいた男」と揶揄されることも…

世界のなかで日本は、著しくジェンダー・ギャップ指数が低い。ジェンダー・ギャップ指数とは、各国での男女格差を測るもので、経済、教育、政治、保健の4分野のデータから作成される。0が完全不平等、1が完全平等を意味している。

世界経済フォーラムが発表した2017年のジェンダー・ギャップ指数で日本の順位は、144ヵ国中で114位という結果だった。前年と比べ、政治分野の順位は下がっている。

内閣府男女共同参画局より

昨年の衆院選では、候補者に占める女性の割合は17.7%で、当選したのは10.1%だった。「列国議会同盟」のまとめでは、日本の衆院議員の女性の割合は世界193ヵ国のなかで157位だった。

女性の議員が声を大きく挙げて活躍すれば「ヒステリー」と煙たがられ、「スカートをはいた男」と揶揄されることもある。

男性議員の妻はまだまだ多くが専業主婦。ジェンダー(社会的な性差)を意識し配慮すれば、使われることがないはずの「家内」と呼ばれる議員の妻は多いだろう。

若手の女性が捨て駒に…?

麻生太郎・財務相が公然と「セクハラ罪という罪はない」と発言し、それが批判されると、政府が「現行法令において『セクハラ罪』という罪は存在しない」という答弁書を閣議決定(5月18日)するような茶番となった。

セクハラをセクハラとも思っていない風潮がまかり通り、大臣ですら政治家としての資質を問われる惨状だ。