脊椎動物には、魚やカエル、トカゲ、鳥、ヒトなど、いろいろな種類がいます。
みなさんの腕と、鳥の翼を比べてみましょう。ヒトの腕と鳥の翼は、かたちや働きが大きくちがいますね。でも、それを構成する骨や、骨と骨のつながり方など、基本的な構造は同じです。
脊椎動物は、体の基本的な構造はみんな同じで、それぞれの生き方に合わせて、かたちを少しずつ変えているだけなのです。
「肩甲骨が肋骨の外側にある」というのも、脊椎動物の基本的な構造です。カメは、そのルールを破ってしまった、とんでもない動物なのです。
卵の中で体ができていくようすを、いろいろな動物でくわしく調べてみました。カメは体づくりのルールを破ってしまっているくらいだから、甲羅は、とても早いうちにできているのでは? そう思うかもしれません。
ところが、産卵からしばらくの間、甲羅は見当たりません。15日くらいたって、ようやく、甲羅ができてきます。甲羅ができる前のカメは、鳥などのほかの脊椎動物と、とてもかたちが似ていることがわかりました。
カメは、体づくりの途中までは、脊椎動物のルールを守っているのです。