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順番待ちで入れない」は昔の話!いまこそ「特養」が狙い目です

「安くて」「親切な」 全国58施設

「安かろう、悪かろう」「何十万人が順番待ち」。特養にはそんなイメージが伴うが、状況は変わっている。実は、安く、良質なサービスが受けられるチャンスが隠れているのだ。

入居者ファースト

熊本県人吉市にある特別養護老人ホーム「龍生園」の敷地には、美しく手入れされた樹木が何本も植えられている。

個室から見える緑は目に優しく、木材を使った温かみのある建物を、気持ちのいい風が通り抜けていく。個室に隣接した広いウッドデッキに出てきた入居者は、その心地よさに目を細めている。

今年3月には、敷地内で、「桜まつり」が開かれた。職員と入居者はもちろん、入居者の家族も集まり、桜の下で食事をしながら、みんなで冗談を言い合う。穏やかな時間が過ぎていく。入居者たちの目は生き生きと輝いている。

 

日々の生活の中でも、入居者は自由に要望を伝え、それに応じたきめ細かなサービスを受けられる。龍生園を運営する社会福祉法人「天雲会」の常務理事である簑田義清氏が言う。

「私たちの園では、入居者の方々の生活スタイルに合わせることを重視しています。

通常の特養では、入居者の行動が一律に統制されていることが多いですが、龍生園では、起床時間でも、朝4時の人もいれば、朝10時の人もいる。

食事も、入居者10人単位の『ユニット』ごとに調理員がおり、入居者それぞれのタイミングで食事をすることができます。

だから同じユニット内でも、別メニューを食べる場合もある。職員の都合に合わせるのではなく、入居者のスタイルに職員の側が合わせて動いています」

ここまで聞いて、この施設が「特養」であることに驚く方も多いだろう。

年齢を重ね、介護が必要となった際に過ごす場所として選択肢の一つに挙がるのが、特別養護老人ホーム(特養)である。

主に要介護3以上の人が入居し、介護を受けながら生活を送れる施設だ。公的な施設でもあり、月額20万円以上することも多い「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」や有料老人ホームに比べ、10万円以下からという安い料金で利用できる。