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もう会えないはずだった人との「再会の一夜」こんなに感動的

あの日々に帰ろう

昔と変わらない仕草

数十年振りに再会し、「性春」を取り戻す人たちがいる。愛知県内の区役所に勤める石黒豊さん(58歳・仮名・以下同)もそんな一人だ。

「バンド内の恋愛は禁止だったんです。仲間を出し抜いてでも告白したい気持ちはありましたが、結局、思いを伝えることはできませんでした。

そもそも彼女はバンドの中心で華のあるギターボーカル、僕は地味なベースですよ?大学生のバンドマンと付き合っているという噂もあり、手の届かない存在でしたね」

石黒さんは高校時代、クラスメイトたちとロックバンドを組み、ビートルズをはじめ、ザ・フー、ザ・バンドなどのコピーをし、青春を謳歌した。そのバンドの紅一点のメンバーが、桜木亜紀さんだった。

「普段は大人しく、クラスでも目立たない子なんですが、笑うと河合奈保子さんに似た美少女でした。演奏中の彼女を後ろから見ていましたが、本当に輝いていましたね。

白い肌をつたう汗が妙になまめかしく、透けたパステルカラーのブラジャーは今でも目に焼き付いています。

僕と亜紀が背中を密着させ合いながら演奏することがあったのですが、彼女の香りを思いっきり吸い込んでは興奮していました。甘酸っぱい匂いが彼女の首筋から漂っていたんです。

夏、バンドの練習が終わったあと、冷房もない蒸し暑い体育館で一人彼女を想いました。演奏中、絹のような黒髪を揺らし、僕のほうを振り返ってくれたときのあの笑顔を思い出しながら、何度マスターベーションをしたことでしょう」

 

募る思いを告白できないまま、高校3年生の文化祭を最後にバンドは解散。それぞれ別々の大学に進んだ後は、疎遠になってしまったという。

それから40年の月日が流れ、石黒さんと亜紀さんが再会したのは地元の社交ダンス教室だった。

「僕は2年前に入会したのですが、最近になって彼女も入ってきたんです。年を重ねても彼女には清楚な美しさが残っていて、すぐにわかりました。再会したときはお互いに驚きましたよ。首をかしげて笑う仕草は、あの頃のままでした」

それから教室で顔を合わせる度に、亜紀さんへの思いは高まるばかり。お互いに既に家庭を持っていたが、高校生のときのように、もう後悔したくない、そう強く思い、彼女にアプローチをするようになる。

「ダンスのパートナーになってくれませんか?」

断られるのではないかと、ドキドキしながら誘ったが亜紀さんはいつもの笑顔を浮かべて、快諾してくれた。パートナーとして練習を重ねて1ヵ月程たったある日、ダンス教室が終わると、反省会も兼ねて二人で飲みに行くことになった。

甘くて辛い思い出が…

「どうしたら、もっと一体感が出るのかな……」

少し酔った亜紀さんはそう呟くと、石黒さんの肩に手をかけてくる。彼女のトロンとした表情は今までに見たことがないものだった。店を出たあと、どちらから切り出したわけでもなく、二人はホテルに吸い込まれていった。

ベッドの上でそっとうなじにキスをすると、若い頃とは違った、淡い女の香りが漂ってきた。すぐに股間が熱くなった。

「有頂天でしたね。僕があの亜紀と……そのことが本当に夢のようでした」

亜紀さんは感じると、その美しい顔が、歪んだ。それが石黒さんを一層興奮させる。石黒さんは硬くなったペニスを、亜紀さんの熟れた身体にねじ込んだ。

「あっあっ……ああああぁ……」

その嬌声は、高校時代、ボーカルで叫んだ魅力的な声のままだった。