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TBSに注入される「早大ラグビー部」の魂

新社長は名将の「最後の弟子」

新社長に元ラガーマン

見た目は柔和で、身長は約168cmと小柄。だが、学生時代はバリバリのラガーマンだったというから驚きだ。

TBSホールディングスは4月24日、武田信二社長(65歳)が代表権のない会長に就き、佐々木卓専務(58歳)が社長に昇格する人事を発表した(6月28日付)。

 

佐々木氏は、早稲田大学高等学院から早大法学部に進学し、体育会ラグビー部で汗を流してきた。

早大ラグビー部で佐々木氏と苦楽を共にしたスポーツライターの藤島大氏が振り返る。

「佐々木さんは私の1学年上で、寮では同部屋でした。ポジションはスクラムハーフ。ラグビーをよく知っている頭脳的なプレーヤーでしたね」

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佐々木氏が4年生になった1981年、ある伝説の人物が早稲田に帰ってくる。ラグビー界ではその名を知らぬ者はいない名将・大西鐵之祐氏(故人)だ。

このころの早大ラグビー部は、大学選手権の出場すらままならない不振に陥っており、早大復権のために迎えたのが大西氏だった。3度目の早大監督就任である。

じつは佐々木氏は、高校3年時に大西氏のコーチを受けていた。全国に名を轟かせていた國學院久我山を破る大金星を挙げ、早大学院初の花園出場を達成している。

「佐々木さんは大学でもチームのリーダー的存在となり、大西イズムを浸透させていきました。そういう意味で大西鐵之祐の『最後の愛弟子』と言っても過言ではありません」(藤島氏)

そしてついに、関東大学対抗戦で当時、無敵の強さを誇った明治から奇跡的な勝利を収める。

大西監督就任以降、練習はさらに過酷さを増した。だが、一旦グラウンドを離れると上級生も下級生も分け隔てなく話せる雰囲気があった。

「佐々木さんとは、夜な夜な映画や政治の話で盛り上がったものです。将来は大学に残ってアカデミズムに進むか、ジャーナリズムに行くかどっちかだと思っていました。

佐々木さんは物事を深く考えるタイプですが、それでいて性格は明るく朗らか。テレビマン向きでしたね」(藤島氏)