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なるほど! 数学者が考える、ものを公平に分け合う方法とは

人間の叡智が導き出した平和の法則
何人かでものを分けるとき、ついつい「そっちの方が大きい」とか「私の方が小さい」とケンカになってしまうことがあります。とくにケーキなど、食べ物の場合に起こりがちです。 ケンカにならないように、誰もが納得する分け方ってあるのでしょうか?

そこで力を発揮するのが数学です。20世紀に生まれた離散数学の方法なら、きっとケンカせずに分けられるはずです。

マカロニサラダの大好きな5人が、ある日の夕食会で、サラダボウルにはいっているマカロニサラダを5つの小皿に分けることになりました。どの人も自分の分が全体の量の1/5以上と納得するように分けるには、どうしたらよいでしょうか?

マカロニサラダを取り分けるマカロニサラダを取り分けるphoto by iStock

第2次世界大戦下の緊迫した欧州で、やがて体調をこわして亡くなることになる1年前、大数学者バナッハはクナステルとともに、この問題に取り組んでいました。ものを公平に分ける方法の研究は バナッハの師匠である数学者シュタインハウスによって提唱されたばかりでした。

師匠のシュタインハウスは3人で各自が全体の1/3以上得たと納得できる方法を考案していました。そこでバナッハは2人以上のn人の人が自分の分が全体の1/n以上あると納得できる方法に挑戦していたのです。最終的に彼が到達した方法は、今日では最後に切った人法と呼ばれています。

バナッハ
ステファン・バナッハ(Stefan Banach、1892-1945、Hussein abdulhakim 〈CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)〉 ウィキメディア・コモンズより)