ハーバード、イェール、国内大学でも必須!「英語を書く力」の学び方

五感を刺激するストーリーブック学習法
三石 郷史 プロフィール

書く力につながる「ストーリーブック学習法」とは

英語が書けるようになることが、英語力を示すために必要であることは既に述べた通りである。そのためには小説や物語文などのストーリーブックを読むことが有効なのだが、そのつながりは分かりづらい部分もあるので、ここで詳しく見ていきたい。

(1)イマジネーションを養うストーリーブックを読む
英語力が高い帰国子女達は皆、決まってストーリーブックを読んで英語力を上げていたのだから、日本で英語を学ぶ中高生もストーリーブックを読むべきだろう。

上質なストーリーは、読み手のイマジネーションを掻き立ててくれる。言葉を通じて、現実世界ではできないようなことを、イマジネーションを通じて疑似体験させてくれる。ストーリーの力を使って、五感と感情を刺激することで、知らない単語や新しいフレーズがイマジネーションとつながるので覚えやすくなる。

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一方で、教科書や英検などの問題にあるような、会話やエッセイ調の英語を読んでも、五感や感情は動きづらい。ストーリーを読んで、イマジネーションを最大限に生かして英語を勉強するのと、エッセイ調の英語を読んで勉強をするのとでは、学習効率に大きな差が出る。

そしてストーリーブックを読むことを通じて創造力を培うことができれば、ライティングをするときには、自分の頭のなかに膨らむイマジネーションを、読むときとは逆回転で英語にしていくことができるようになる。

(2)耳からフレーズを覚える
私自身もそうであったが、日本の中高生は無音で英語を勉強しすぎだと思う。視覚だけに頼って勉強をすると、動く脳の領域が限られてしまうが、音を聞きながら音読をすると、視覚、聴覚、触覚が動くのでその分だけ脳がたくさん働いてくれる。

たくさん音を聞いて、それを何度も何度も真似をすることでフレーズを音として頭に定着してくれる。こうやって体に覚えさせた英語のフレーズこそが、自分が言いたいことを書こう、話そうとしたときの使える英語フレーズになるわけだ。

ちなみに帰国子女たちは、文法をほとんど勉強してないし、ましてや文法用語などはほとんど知らない。それでも彼らが文法問題に強いのは、音として覚えているので、そういう表現をするかどうかを聞き分けることができるからだ。

正しい英語を音として体に染み込ませることで、文法的にも正しい文を書けるようになる。

 

(3)英語を英語で考えられるように英英辞典を使う
皆さんには、英語で話をしているときに、ふと英単語が出てこなくて言えないまま話が進んでしまい、苦い思いをしたことがある人はいないだろうか。日本人の英語力の弱点の源は、すべての英語を日本語に翻訳して、日本語で考えてから、更に英訳をするということをしているからだと言えると思う。これは、英語を英語で考えられる人に比べると、プロセスが多い分だけ時間もかかるし、脳への負担も大きい。

この状況を招いたのが、英和辞典なのではないか。英語力が高いことで有名なスウェーデンに行ったときに、現地の言語学者と話をしていて興味深いことを聞いた。スウェーデンは人口が少なすぎて英・スウェーデン辞典を作っても、そもそも売れないので、そのようなものはほとんど存在しない。英語を学ぶ人は小さいときから当然のように英英辞典を使っているのだという。

英単語の意味を英語で覚えるということは、たくさんのメリットがある。定義を読んでイメージすることで英語を理解し、そのイメージを記憶することができる。ある言葉がでてこなかったときにも、その定義を使って言い換えることができる。日本語と英語で一対一の対になっていないということを理解し、言葉本来の意味を覚えることができる。さらに辞書にある例文ごと覚えれば、その言葉の使われ方を理解し、そのまま使うことができる。これら全てライティングに直結する能力だ。

blueという単語を色々な文脈で覚えていく/筆者提供
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