ハーバード、イェール、国内大学でも必須!「英語を書く力」の学び方

五感を刺激するストーリーブック学習法
三石 郷史 プロフィール

4技能試験導入における日本の英語教育の問題点

話を日本の英語教育改革に少し戻したい。

大学入試で4技能試験が導入されるということは、キャンパスで生き残れるアカデミックな英語力を高校時代に身に着けておいて大学に進んでほしいということだ。しかし、高校の英語教育の場では4技能、その中でも特に重視されるべきライティング力を養うような環境が整っていない。その理由は大きく3つある。

 

(1)ライティングやスピーキングを教えるカリキュラムの不備
最近の中学や高校の定期試験の問題を見たことがあるだろうか。生徒の学校の試験問題を見ると、今だに都内の一流校でも単語の日本語訳や、適切な関係代名詞を選ぶたぐいの文法問題が多く出題されている。これらを軽視するわけではないが、一方でTOEFL iBTなどの4技能試験においては、文法問題や翻訳問題は出題されない。英検でも3級以上で文法力を問う並び替え問題が姿を消したのは象徴的な出来事だった。

そのかわりに英検では、ライティングが出題されるようになった。4技能試験時代では、文法問題は単独で出題されることはなく、ライティングやスピーキングなどのアウトプット力の問題で、いかに文法的に正しく表現ができるかが問われることになる。現状の学校のカリキュラムは、古い受験システムの問題に対応はしていたが、これからの4技能時代には対応できていない。

(2)書くことの指導には時間がかかるため、時間のない学校教師には実現しにくい
教員の過剰労働は社会的な問題になっている。そんな現状に加えて、新たに生徒のライティングの添削をする時間を取ることはおそらく難しいだろう。

仮に、生徒の書いたエッセイを1つ添削するのに30分かけたとして、1クラスが30人だと15時間かかる。毎週エッセイを課すとしたら、4週間で60時間の添削時間を確保しなければならない。2クラス担当してれば単純にその倍だ。今でも多忙な教員の現状を見ると、この時間を捻出することは、かなり厳しい。

(3)教師の英語力の問題
生徒のライティング力向上には、教師による質の高いフィードバックが不可欠である。しかし、現状では教師の英語力はそれに対応できるレベルに達していないようである。

文部科学省は、教師の英語力の目標として、「英検準1級、TOEFL iBT80点以上、またはTOEIC730点以上の英語力」としているが、2016年度では、英検準1級の以上の英語力を有する教員は中学校32.0%で、高校で62.2%だった(以下の、文部科学省 平成28年度「英語教育実施状況調査」(中学・高等学校関係)から引用した表もご覧いただきたい)。

図1 英語担当教員の英語力の状況(中学校・高校)
【中学校】

【高校】

前述したようにアイビーリーグなどトップ層の大学に留学するには、TOEFL iBTで100点以上が必要となる。ライティング力を上げるためには、指導する教師の英語力が、生徒の英語力を大きく上回っていないといけない。

TOEFL100点時代を生きる今の子どもたちの指導者が、英検準一級もままならない教師からのフィードバックで英語力を効率よく上げていくことは期待できない。

では、どのようにライティング力を高めるか?