なぜMUJI HOTEL世界第1号店は「深セン」で開業したのか

自腹調査につき忖度は一切しません
現代ビジネス編集部 プロフィール

中国なのにトイレに紙が流せる!

天井が高く、圧迫感が全くない。無印の店舗のような生成り・木目・グレーを基調にしたコーディネイト。照明や調度品も無駄を削ぎ落とした、シンプルながらセンスの良い無印の真骨頂。カーテンはリモコン式で自動開閉可能。エアコンも問題なく温度調整可能。

入るとまずクローゼットと全身鏡が。クローゼットの中にはガウン、スリッパ(持ち帰り可能)、セキュリティーボックスもある。そしてグレーを基調にしたシャワーと洗面所、パリッとノリの効いた清潔なシーツが敷かれたダブルベッド、生成りのソファー&ローテーブル、薄型テレビ(日本のNHK WORLDも視聴可能)、木目のコルクボードの目隠し扉を開くと冷蔵庫と飲み物類。コルクボードの上にはホテル案内(中国語簡体字と英語)と無印のカタログ(中国語簡体字)、コップと水。

天井が高く居心地の良い空間。ベッドの寝心地が最高(写真:編集部)

何よりも感動したのがトイレ。中国では基本的にトイレに紙は流せない。ので、便器の横に紙を捨てる用のまあまあ大きなゴミ箱が必ず設置してある。が、それがない。あるのは生理用品用の小さなゴミ入れのみ。

え!? 中国なのにトイレットペーパー流せるの!? 赞(中国語で「いいね!」)!! しかも、ウォシュレット(TOTO製)も設置。中国を始めとするアジア諸国旅行に付きまとう「トイレ問題」なのだが(下水管が細く、トイレットペーパーを流すと詰まる)、そのストレスがないとは! これは声を大にして評価したい。

ただしシャワーの水圧はちょっと弱め。でも湯加減はちゃんと調節できる。当然シャンプー、コンディショナー、ボディーソープも無印。湯船はない。もちろんドライヤーや歯ブラシやハンドソープ等のアメニティ類も全部無印。

充電口大充実!全世界対応のプラグにUSB充電口も(写真:編集部)

ベッドも無印の商品なのだろうか。非常に寝心地が良い。充電環境も充実しており、全世界共通タイプのコンセントジャックと、USB充電口がベッドの左右にある。スマホの充電をしつつ、早朝便での到着だった上に、Google Mapが使えずめちゃくちゃ遠回りして疲れてしまったのでしばし午睡を貪ることに。

深圳は別に中国の他の都市と大差無かった

深圳の街に出てみることにした。最寄りの地下鉄3号線莲花村駅まで徒歩20分。MUJI HOTELのある福田区はビジネス街らしいが、このエリアは公園と富裕層が住むと思われる高層住宅と片側3車線の幹線道路(自転車専用レーン有り)しかない。あちこちに雑然と乗り捨てられたMoBike(乗り捨て可能なレンタサイクル)が目に付いた。駅から遠いのでMoBikeを使いたいのは山々だが、決済がアリペイしか対応していない。

MoBikeだらけ。アリペイしか対応していない(写真:編集部)

幹線道路沿いには延々中国国旗が飾られている。道すがら「人民全て力を合わせ深圳の発展云々〜」といったプロパガンダ色の強い政府広告を度々見かけた。「ガーデン・シティ」「明るい北朝鮮」と言われ、深圳と同じく漁村を開拓し発展したシンガポールにちょっと似ていると感じた。

 

地下鉄3号線で1本、深圳一の盛り場である东门老街へ。中国で2番目に高い高層ビル・高さ600mの平安国際金融中心を始めとする高層ビル群が見えた。それ以外は、取り立てて中国の他の都市の市街地と何の変わりもない。

ザ・中国なバッタ物ばかり売っている昔ながらの商城(小型店舗が沢山入ったビル)もあれば、H&MやMOUSYなどの海外ブランドがテナントに入った最新型ショッピングモールもある。どうやらNew Balanceのスニーカーが人気らしいのだが、「New bunren」「英国纽百伦(Niu Bai Lunと読む)」といったパクリ店が5軒以上並んでいたのが印象的だった。

New Balanceのパクリ店が連なる(写真:編集部)

また、日本でもおなじみのケンタッキー、ピザハット、スタバ、マクドナルドといった世界規模で展開するチェーン店や、地理的に近い香港のチェーン店・翠華餐廳、許留山等が多く見られたが、地場の飲食店は少ない。

試しに地場のファストフード店と思われる飲茶屋に入ってみた。味は可もなく不可もなく。点心2種類、チャーシュー麺、野菜炒め、レモンティー、青島ビールを頼んで92元(約1564円)。さて、お会計。アリペイやWeChatPay等が普及しててキャッシュレス化が進んでいる中国だが、中国国内の銀行口座を持っていない私はそれらを開設できないので現金で支払いするしかない。果たして現金は使えるのか?