なぜMUJI HOTEL世界第1号店は「深セン」で開業したのか

自腹調査につき忖度は一切しません
現代ビジネス編集部 プロフィール

公式サイトでのみ予約可能なワケ

MUJI HOTELは公式サイトでのみ予約可能。いわゆる外部のホテル比較サイトでは予約できないのだ。その代わり、いつ、どこで、誰でも同じ価格で予約ができる。

「お客様にとってわかりやすい価格設定であることを念頭に置き、シーズンに関係なく、いつでも固定価格の宿泊料金となっております。それをわかりやすくするために、公式サイトからの予約を選択しました」(良品計画広報)。

公式サイトは中国語(ただし中国等で使われている簡体字のみ)、英語、日本語に対応している。クレジットカード決済で、何のストレスもなく予約できた。

 

今回は、一番リーズナブルなTYPE A(26〜28㎡、ダブルルーム朝食付き)を押さえた。1泊で、お代は950元(約16150円)。部屋は5タイプあり、一番広くて高いTYPE E(51〜61㎡、ダブルルーム朝食付き)は1泊2500元(約43500円)。

香港国際空港から地下鉄を乗り継いで国境の羅湖駅まで約2時間、一旦電車を降りて入国検査を経て、深圳側の罗湖駅から地下鉄に乗り継ぎ約30分。Google Mapが使えず(中国では政府の方針でインターネット上の情報統制がなされ、Twitter、Facebook、Instagram、LINE、Google〈メールもマップも全て〉等が全く使えない)道に迷い、歩きに歩いて40分強、やっとMUJI HOTELの入っている巨大商業施設UpperHills(深业商城)に到着する。

MUJI HOTEL自体が観光地化してる模様

規模としてはつい先日オープンした日比谷東京ミッドタウンぐらい。地場のアパレルブランド(高そう)、マクドナルド(アリペイやWeChatPay等のキャッシュレス決済対応の無人販売機があった)やスタバなどの世界規模で展開しているチェーン店、5000円越えの和牛や3万円越えのワインなどを売る超高級スーパー、深圳市内で展開している地場の中華料理チェーン、書店などがテナントに入っているが半分以上は未だ工事中。ちなみにユニクロとZARAがオープン予定とのこと。

アリペイとWeChatPayで決済できるマクドナルドの無人販売機(写真:編集部)

アジアのショッピングモールではテナントが一部オープンしていなくても営業開始してしまうことはままあるのだが、ここまでスッカスカでも見切り発車してしまうのがさすが中国。人の気配もあまりない。駅からかなり遠い立地も影響しているのだろうか。

「无印良品酒店」これ読めない…(写真:編集部)

MUJI HOTELはこのUpperHillsの端っこにあるので解りにくい。「无印良品酒店」という案内板(簡体字では「無印」は「无印」なので中国語がわからない人にはちょっとしたトラップ)をたどり、ようやく発見。おお、オサレ! ホテルは6階建て(3階に会議室とジムあり)、無印良品の店舗(2階建て)と、MUJI Diner(レストラン兼カフェ、宿泊時の朝食もここで食べる)が併設されている。

そしてUpperHillsには全然人がいなかったのだが、ここだけは人が結構いる。どうやら宿泊客だけではないようで、良品計画の広報によると「通常の無印良品店舗としてお買い物を楽しんで下さっている方が多いです。宿泊客はもちろん、それ以外にもMUJI HOTELを目的にお越しになり、記念撮影をしていらっしゃる姿が多く見受けられます」とのこと。

オサレなエントランス。ここは本当に中国?(写真:編集部)

レセプションは木材を継ぎ合わせた壁面に、おなじみのMUJIのロゴ。無印が経営してるから日本語通じるだろ、と深く考えずに「すみません、予約してるんですけど」とチェックインしようとしたが日本語が通じず、慌てて英語に切り替える。英語は問題なく通じる。

従業員は全員無印の白のオックスフォードのボタンダウンシャツに黒パンツ姿。全員黒髪で清楚な印象だが、女性従業員のリップだけは一様に中国でも人気のある韓流のオルチャンメイクを意識したように真っ赤だった。

セキュリティはしっかりしており、エレベーターもカードキーをセンサーにかざさないと宿泊階に停まらない。胸を躍らせながら部屋に入る。何しろ自腹なのでお財布と相談して一番安い部屋を押さえたが、いやいや、これでも充分素敵です!