SHOWROOM・前田裕二×成井五久実「人生365日を楽しみ抜く方法」

DeNA同期起業家対談②
『ダメOLの私が起業して1年で3億円手に入れた方法』著者でJION代表の成井五久実さんと、『人生の勝算』著者でSHOWROOM代表の前田裕二さんによる、若手企業家特別対談、後編をお届けします(前編はコチラ)。同い年、DeNAを経て独立、と共通点が多い2人。「起業のヒントは掛け合わせにある」「体の寿命と心の寿命」「可処分精神の奪い合い」といった話題が上がりました。

365日、休んでいる感覚で仕事する

前田:誰もが好きなことを仕事にできているわけじゃないですけど、好きなことを仕事にする努力をすれば、道は開けるんじゃないかと思うんです。好きなことが仕事になれば、365日休んでいるような気もするし、働いているといえば働いている。

先日、日本一美味しいと言われている名古屋のステーキ屋さんに行ったんですよ。そこの店主と気が合って色々話を聞いていたら、驚くことにそのお父さんは365日×50年、正月も休まずにずっと働いているらしいんです。

でも、そんなに長くお店をやっているのに、すごく嬉しそうに、生き生きとお肉の切り方とかを説明してくれて。新入社員が初めて仕事を任された時のようなフレッシュな店主の姿に衝撃を受けました。自分も果たして毎日こんな風に働けているのかな、って考えさせられました。お父さんにとっては、労働という感覚が一切ない感じで。

なぜお店を休まないのかって聞いたら、「遠くからわざわざ遠方の名古屋まで来てくれて、お店が定休日だったらがっかりするでしょ」って。喜ばせたくてやっているのに、がっかりさせたくないんだよね、というシンプルな返事でした。

成井:すごく本質的ですね。

 

前田:ずっと続けているから、このお店は成功しているのかな、とも思った。起業成功の秘訣ってよく聞かれるけど、やめないことですよね。やめなければ失敗しない(笑)。堀江貴文さんも「挑戦はやめなければ終わらない。挑戦し続ければ失敗はない」と言ってます。ホリエモンロケットは打ち上げに失敗してるけど、堀江さんは失敗と思ってないんですよ。

でも、やめないって辛いこと。いつも順風満帆ではないし、挑戦と困難は隣り合わせです。その困難を打ち破るような強いエネルギーを持つことが大事ですよね。お金欲しい、でもいいんですけど。困難は乗り越えるというより、「知恵の輪」と思って楽しむくらいがいいんですよ。

成井:知恵の輪! なるほど。どんな風に楽しむんですか?

撮影:浜村達也

前田:今、キングコングの西野亮廣さんとスナックを経営しています。飲食店で一番の経費である固定費を、クラウドファンディングで毎月500円×約1000人分集める仕組みを作ったんです。これが準備できれば、経営上のリスクはほとんどなくなりますから。

でも、会員にもスナックの住所は教えないんです。当然、怒るお客さんもいます。お店を探すところからすでに体験が始まっているんですよ。見つけた時点で「やったー!」という気持ちになり、そこで出会うお客さん同士に「どうやってお店を見つけたんですか?」と自然に会話が生まれるようにしたんです。横のつながりがないと来られない、ストーリーの共有です。これは小さな困難だけど、困難にどう対処するかも楽しめばいいと思うんです。

成井:それって、好きなことを仕事にできているってことですね。面白いことをしてお金を稼げていると毎日楽しいし、今日は何をしようかってワクワクしますよね。

起業するまでには「やり切る」というフェーズがありました。前田さんと私との共通項は、執着を持てる夢を見つけたことだと思っていて。執念を持ってここまでやり切るぞ、と思ってやってきたからこそ、今があるんですよね。20代の頃は起業して有名になりたいとか、ミーハーな気持ちもあったけど。

でも、絶対にやり遂げるとは思っていました。スキル、仲間、社会的信頼が得られた今は、面白いことがどんどん大きくなっていっている気がします。