いまコンビニが「おにぎり開発」に全力を注ぐ納得の理由

今年のトレンドはこれだ!
吉岡 秀子 プロフィール

「小さな五穀ごはんおむすび 大葉味噌」(120円)、「同 明太クリームチーズ」(130円)という、「小さい」というサイズ感に注目したい。セブンが推し進める今の商品施策に深く関わっているのだ。

伸びる中食ニーズに応えるため、近年セブンは売り場のレイアウト変更に着手し、PB(プライベート・ブランド)「セブンプレミアム」の総菜や冷凍食品、カウンターフードなどの品ぞろえを充実させている。

セブンの「小さな五穀ごはんおむすび明太クリームチーズ」

新レイアウトになった店では、「まるでスーパーのようになった」と感想をもらす消費者も多いが、総菜からデザートまで、バラエティー豊かなメニューをそろえたのは、社として「ビュッフェ買い」という販売戦略を打ち出しているからだ。たぶん、消費者の多くは気づいてないだろう。

「今のお客様はお弁当一つで済ますというよりも、主食におかず、サラダ、デザート等、あれこれお好きなものをビュッフェのように選んで“買い合わせる”スタイルを好まれます。そうしたニーズにお応えしたい」

と、経営トップをはじめ、セブンの商品開発者たちは口をそろえる。そこで、「小さい」「少容量」がキーワードになってくる。

 

主食のおにぎりが小さいと、「スープも買おう」、「サラダもほしい」、「デサートもつけちゃおうか」、とつい欲張ってしまうものだ。つまり、「小さな五穀ごはんおむすび」シリーズは、あれこれ食べたい女性たちに「ついで買い」を促す力も備えている。

実際、筆者も小さなおむすびだけでは飽き足らず、カップ容器に入った総菜やサラダに手を伸ばす機会が増えた。その分、いつもより100円ほど多めに買ってしまっているが、好きなものばかりを買ったおかげで満足し、あまり気にならない。ビュッフェ買いは、無意識のうちに客単価アップにつながるようだ。

おいしさ、アイデア企画、サイズ――今回、ざっと挙げただけでも、コンビニおにぎりがいかに多彩になってきたかがわかるだろう。たかがコンビニおにぎりとは、もういえない。消費者を引きつける進化系おにぎりには、商いのヒントがぎゅっと詰まっている。

※価格は税込み

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