海外旅行で骨折したら、目玉が飛び出るほどのおカネがかかった話

登山大好き編集者が実体験を語る
花房 麗子 プロフィール

ドクターヘリで緊急搬送

事故後の経過を説明しておきたい。

エアーズロック遊歩道を自転車で走っていて転倒し、左足首の骨を折った私のもとに救急車が駆けつけ、まず鎮静剤を注射。靴を脱がされて、救急車でリゾート内の診療所に運ばれた。

診察を受けるも、「ここでは対応できない」と約3時間後にエアーズロック空港からアリススプリングス空港へとドクターヘリで緊急搬送。公立アリススプリングス病院に運ばれ(エアーズロックの事故者はだいたいここに来るらしい)、その夜22時半から深夜1時までかかって手術が行われた。

手術の直前、同病院の別の病棟で働いているという日本人スタッフ、ミホさんが通訳として連れてこられ(ミホさんはもちろん、ご対応いただい皆様、夜分遅くまで本当に申し訳ありませんでした)、複雑骨折だと説明される。手術後、落ち着いてから日本語サイトを検索していて、複雑骨折とは「骨が飛び出た状態」だと知った。じゃ、リゾートの診察室で見えていた白いのは骨だったのか。うげ。

手術前にミホさんと話した時は、腫れがひどければ創外手術(プレートを外に固定して腫れが引くのを待って後日再手術)ということだったが、幸い、当日の手術で骨にプレートやボルトを入れることができたようだった。

なお、私は事故当日、エアーズロック登山に再チャレンジした後、シドニーに向かうことになっていたので、エアーズロックのホテルの部屋はチェックアウトしてスーツケースを預けている状態で事故にあっている。

スーツケースは大きすぎるからヘリに載せられない、と断られたが、ホテルデスクが現地のツアーバス会社にかけあって、翌日、無事に私の手元まで陸送されてきた(バス停までは病院スタッフが受け取りにいってくれた)。

 

「保険番号」は重要だ

さて、おカネの話である。

海外旅行保険に入っていなかったので、まず頼れるのはダイナース、ということだけは手術前にわかっていた。ドクターヘリを待つ間、減っていくスマホの電池残量を気にしながらも、ネットで検索したダイナースの海外旅行時窓口番号(365日24時間対応)に電話をかける。

「東京海上海外窓口です」

ダイナースじゃないの? 

じつは、クレジットカード会社はカードごとに保険会社と特約を結んでおり、私が持っていたダイナースの窓口は東京海上なのだった(ここで自分のカバー範囲は医療費上限300万円と判明)。

事故の状況とクレジットカード番号、個人情報を伝えて話したところ、パスポートの個人情報と成田出国スタンプのついたページ写真を送って貰えれば、カード会社と連絡して信用情報を調査しますというが、とてもそんなことができる状況ではなかった。とりあえず全額カードなどで支払って後日請求でいいとも言われたので、そうしますと伝えた。

アリススプリングス病院の診察室では、何度も「insurance number (保険番号)はわからないか」と聞かれた。それさえあれば、手続きがスムーズになると。そうか、クレジットカード付帯サービスだと、これがわからないのかと痛感した。

単独保険に入っておけば、海外で書いてある保険番号さえ言えばいい(たとえ現地の言葉が話せない状況でも保険番号を見せればOK)。だが、クレジットカード付帯サービスだと保険番号がわからないので、保険を発動させるために自分で手続きが必要になる。

番号はないけど、ダイナースでトウキョウマリンだとだけ言うと(私の英語は単語だけなので本当に酷いレベルです)、「Oh, TOKYO MARINE」と納得してくれた。東京海上、有名!