酒池肉林の「大人なパーティー」参加するだけでも犯罪になるのか

「地下経済」のヒミツ
門倉 貴史 プロフィール

「乱交パーティー」が「公然わいせつ罪」で摘発された事例は枚挙にいとまがないが、 たとえば、2010年10月には香川県まんのう町の貸しロッジで「四国ノ乱」と呼ば れる参加者49人(男性25人・女性24人)の「乱交パーティー」が摘発された。

参加者49人のうち、すでに服を脱いで全裸になっていた4人が公然わいせつ罪で現行犯逮捕されている。

また、「乱交パーティー」の主宰者は、売春防止法違反(場所提供)で摘発される可能性がある。

たとえば、2015年6月には、同人漫画家の男が「乱交パーティー」と称し、売春の場所を提供したとして、売春防止法違反(場所提供)の疑いで現行犯 逮捕された。

この男は、乱交パーティーの当日、風俗店従業員の女性3人が20〜40代の男性客4人に売春をする場所を提供していたという。

 

AV女優在籍の風俗店が摘発されたワケ

2016年10月、東京・吉原のソープランド街に衝撃が走った。警視庁にソープランド2店が摘発され、経営者ら4人が「売春防止法違反(場所提供)」の容疑で逮捕されたのだ。

摘発されたのは「オートクチュール」と「ラテンクオーター」の2店。ソープランドでの売春は黙認されているはずなのに、この2店が今さら「売春防止法違反」で摘発されたのはなぜか。

摘発されたのは、この2店のマーケティング戦略がまずかったからではないかと言われている。

じつは「オートクチュール」と「ラテンクオーター」の2店は、AV女優とのプレイが楽しめる店ということで巷では有名だった。通常料金は120分で6万5000円だが、AV女優を指名する場合は「プレミア」価格となって8万円の料金だった。

ソープランドの中では超高級店のカテゴリーに入るが、2店ともすぐに予約が埋まってしまい、予約が取れないほどの人気店だったのである。AV女優とのプレイを楽しみにして、わざわざ地方から東京まで出てくるお客さんもいたそうだ。摘発されるまでの7年間の累計で約10億2900万円を売り上げていたという。

しかし、店側が、AV女優が在籍しているということをアピールしすぎた。「オートクチュール」や「ラテンクオーター」はホームページでのPRがかなり派手で、AV女優の名前や写真、出演作品をすべて掲載していた。抜群の集客効果を発揮したが、人気が出過ぎて相当目立っていたのである。

ソープランドは男女の出会いの場を提供する場所という建前になっているので、「うちには、AV女優が在籍しています!」と大々的に宣伝してしまうと、見方によっては、あからさまに売春を誘っていると解釈されてしまう。

政策当局にとっては、「ソープランドは黙認するが、ひっそりと営業するのが条件」ということなのだ。

男の欲望をくすぐることには成功したものの、目立ちすぎてお上の目に留まってし まった「オートクチュール」と「ラテンクオーター」。今回の摘発を教訓に、今後は 目立ちすぎないよう日陰の花に徹して地道に営業していってほしいものだ。

ようやく予約が取れて、ソープランドに行くことを密かに楽しみにしていたのに、今回の摘発でその夢がやぶれてしまったお客さんもいたはずだ。そのようなお客さんについては、不運としか言いようがない。