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酒池肉林の「大人なパーティー」参加するだけでも犯罪になるのか

「地下経済」のヒミツ
世の中のあらゆる経済活動は、GDP(国内総生産)の測定対象である「オモテの経済」と、測定されない「ウラの経済」に分かれる。以前から「ウラの経済=地下経済」に着目し、『日本の「地下経済」最新白書』を出版したばかりの門倉貴史氏が、地下経済の一角を占める性風俗産業について、知られざるエピソードを語る。

「パーティー」主宰で1回20万円を稼ぐ主婦

読者のみなさんは、毎週末の夜、怪しげな「乱交パーティー」が高級ホテルのスウィートルームやラブホテル、一軒家、マンションの一室などでひっそりと開催され ていることをご存知だろうか。

こうした「乱交パーティー」の多くは、インターネットの電子掲示板(BBS)やSNSを通じて参加者を募ることが多い。

ただ、掲示板にあからさまに「乱交パーティー」という言葉が書き込まれることはなく、「大人な飲み会」「大人なパーティー」など隠語でオブラートに包んで表現され ている。

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また、後で詳しく述べるが、「乱交パーティー」には違法性があるので、警察当局に尻尾をつかまれることのないよう、こうしたサイトや掲示板は短期間のうちに閉鎖されてしまう。

では、「乱交パーティー」の会場となる密室で、どのような秘め事が行われているのだろうか。大まかな流れは次のとおりだ。

まず、パーティーへの参加希望者は、主宰者と面談して会員登録を済ませる(面接ではおもに素性をチェックしている)。会員登録したら主宰者にパーティーの開催日時・ 会場を教えてもらう。パーティー当日は、男性5人、女性5人というように、会場にある程度の人数が集まったところで、順番にシャワーを浴びる。

シャワーを浴びた後は、リビングルームでお茶やビール、スナックなどを飲み食いしながら談笑し、盛り上がってきたところで、男女のグループがベッドルームに移動して酒池肉林のプレイを楽しむ。

1回の参加費は男性が1万5000円〜2万円。女性は無料というケースが多い。「乱交パーティー」に参加する女性は性風俗関係の仕事をしている人も多く、パーティー終了後、主宰者のほうから、男性客が払った参加費用の中からギャラが支払われることになっている。

 

2014年に公開された映画『愛の渦』のように、素人の女性が「乱交パーティー」に参加することは、現実の世界ではあまりない。

ただ、素人の女性が「乱交パーティー」に参加するケースもある。最近ではごく普通の主婦が小遣い稼ぎの目的で「乱交パーティー」の主宰者になるケースが増えている。

この場合、男女とも参加者は素人ということになり、主宰者は双方から参加費を徴収する。パーティーの参加費をホテル代などにあてた残りは主宰者の懐に入ることになり、1回のパーティーの開催で20万円ぐらいを稼ぎ出す主婦もいるそうだ。

「趣味の集まり」でも犯罪になるのか?

ところで、そもそもの話、「乱交パーティー」を開催したり、あるいは「乱交パー ティー」に参加することは犯罪になるのだろうか。

結論から言うと、犯罪になる。

「乱交パーティーは、多人数でのセックスを楽しみたいという共通の趣味をもつ人た ちの集まりで、誰にも迷惑がかかっていないのだから、犯罪として摘発されるのは納 得がいかない」と考える人も多いことだろう。

しかし、日本の現行の法律においては、「乱交パーティー」は、警察当局にその現場をおさえられたら「公然わいせつ罪」に問われることになる。

「公然わいせつ罪」は、不特定または多数の人の前で性器を露出する行為に対して適用される。

「乱交パーティー」では、不特定多数の者が公然とセックスをしているわけで、参加者が他の参加者の性器を見ることができる状態にあることが問題視される。