15歳で司法試験に合格した中学生も!天才少年「その後の人生」

早すぎる「人生の盛り」を過ぎて
週刊現代 プロフィール

「普通に生きるのは大変だ」

佐藤さんの頭脳は、セカンドキャリアを探すときに生かされた。トラック野郎に憧れた佐藤さんは学生時代に大型免許、大型特殊免許、牽引免許を教習所に通わず、独学で試験を受けて取得していたのだ。佐藤さんはすぐに大型トラックの運転手の職を得られた。

その半年後、縁があって研究職に戻り、千葉大学特任研究員を1年半務めた。ただし、研究をしながらも、家族を養うために予備校講師のアルバイトもしていたという。

「予備校では物理を教える際、数学を応用したり、講師はすごく楽しかったですね。

研究員を辞めた後も、予備校講師として約3年半ほど働きました。ただ最終的には不安定な職なので、トラックの運転手に戻ったんです。免許を持っていれば、まず仕事にあぶれることはありません。

今の会社は今年で4年目です。手取りで月30万~35万円ほど。研究職のころに比べると収入は安定していますよ」

 

研究職に未練はまるでないと言うように、佐藤さんは笑顔でこう続ける。

「デコトラ(装飾がついたトラック)にも乗りたいんですが、入れてくれない現場もあるのでなかなか難しいんです、でも、自分のトレーラーには、怒られない範囲で電飾はつけています。

仕事のやりがいを聞かれると困るんですが、とにかくトレーラーは走っているのが楽しいんですよね」

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大学入学当時のことを佐藤さんはこう思い返す。

「周りからいくら凄いね、と言われたからといって、プレッシャーは感じていませんでした。自分がすべき勉強は変わらないと思っていた。飛び級の経験がマイナスになったことはありません。

プラスになったかどうかは、飛び級をしなかった人生と比べられないので、わかりませんね。

いまも家庭教師をやっていますよ。医学部を目指している高校生を教えていて、その成長が楽しみです。これといって今後のプランはありません。トレーラーをメインに、学生に教える仕事も増やせればいいなとは思います。教えることは本当に楽しいですから」

研究職にこだわるよりも、家族との時間や安定した収入を得られるトラック運転手を選んだ。佐藤さんの笑顔に後悔は感じられなかった。