このチームの雰囲気の良さこそ、大谷がエンゼルスを選んだ理由かもしれない(photo by gettyimages)

大谷翔平を支える「二人の良きチームメイト」の素顔

プホルス&トラウトのほとばしる愛!
これほどメジャーリーグの試合中継が注目を浴びているのは、イチローのメジャー・デビューのとき以上かもしれない。二刀流で開幕から結果を出し続ける大谷翔平だが、160キロの速球やホームラン以上に目を奪われるのは、球場で心から楽しそうに過ごしている姿ではないだろうか。過去にメジャーに挑戦した日本人選手たちは、みな環境に慣れるまでに苦労したと言われているが、大谷は開幕早々から、チームのいじられキャラとしてすっかり馴染んでいるように見える。大谷の無邪気な性格もあるだろうが、エンゼルスOBの長谷川さんによれば、チームメイトに恵まれたことが大きいという。

主砲プホルスは球界屈指の人格者


メジャー開幕から約一ヵ月が過ぎ、投手としては2勝1敗防御率4.43、打者としては打率3割3分3厘で3本塁打(日本時間4月26日現在)という素晴らしい成績を残しているエンゼルスの大谷翔平選手ですが、数字同様に素晴らしいのが彼の楽しそうに野球に取り組む姿勢ですね。いかにも日本の野球小僧がメジャーでの日々を楽しんでいる姿は、観る者を笑顔にさせてくれます。

 

僕もエンゼルスタジアムに何度も足を運んでいますが、彼を囲むチームの雰囲気はとてもいいです。特にアルバート・プホルスやマイク・トラウトといったチームのリーダーが、彼をいい意味でイジってくれていますね。初アーチの後、あえてチームは彼を迎えずに無視する、いわゆる「サイレント・トリートメント」は、日本でも話題になっていたようでしたが、あれも彼らが中心でした。

2人合わせて5回リーグMVPを受賞しているプホルス(左)とトラウト(photo by gettyimages)

今回はせっかくなので彼らがどんな選手か紹介したいと思います。

4番を打つプホルス(一塁手)ですが、まずはとにかくいいバッターですね。僕も現役時代、まだ彼が若くてセントルイス(カージナルス)にいた頃、対戦していますが、ゆったりとした大きな構えが印象的で、どこに投げるかというよりも、いかにタイミングを外すかに苦労した覚えがあります。

首位打者1回、本塁打王2回、打点王1回。殿堂入り確実といわれている名選手だ(photo by gettyimages)

野球の実力は言わずもがなですが、グラウンドを離れてもナイスガイですね。汚い言葉は決して使わないし、チャリティーにも熱心で、2008年には、人格者であり慈善事業を精力的に行っているメジャーリーガーに贈られるロベルト・クレメンテ賞を受賞している。

また、彼は趣味でゴルフもやるのですが、マナーもよくて一緒に回ってて楽しいですね。今年もシーズン前に一度回ったのですが、「午後に空港に人を迎えに行くんだ」と言っていました。よくよく聞くとジェフリー・マルテ(プホルスと同じドミニカ共和国出身のチームメイト)を迎えに行ったようでした。

プホルスは38歳でマルテは26歳と、日本でいう一回り違う年齢差です。普通、プホルスくらいのスーパースターになるとそんなことしないのですが、本当に優しいナイスガイですね。チームメイトからもファンからの信頼も厚いリーダーです。