Photo by iStock

10日間で血圧の数値が50も下がった!「降圧体操」のスゴい効果

ノーベル医学生理学賞の発見を活用

1日1分でいい

「'98年にルイス・イグナロ博士らが、一酸化窒素(NO)が血管に与える影響の研究でノーベル医学生理学賞を受賞しました。このたび私が考案した『降圧体操』は、そのNOを用いて血管を若返らせる、画期的なものです」

こう語るのは、薬剤師の加藤雅俊氏である。昨年に刊行した『薬に頼らず血圧を下げる方法』が23万部と大ヒットしている加藤氏だが、5月25日に刊行する『1日1分で血圧は下がる!薬も減塩もいらない!』では、血管にしなやかさを取り戻し、若返らせるための新たな方法を紹介するという。

「人間は年をとるにつれて血管が狭く、硬くなり、血流が悪くなります。そのため血液が全身に回りにくくなり、それをカバーするために血を強く押し出そうとして血圧が高くなるのです。

血管にしなやかさを蘇らせ、血液の運搬力を向上させられれば、高血圧は起こりにくくなります。

NOは、血管の内側にある『内皮細胞』から分泌される物質で、血管を弛緩させて血流を促す働きや、血小板が凝固しないようにして血栓ができるのを防ぐ働きなどを持っています。今回の体操では、この分泌量を増やし、血管の状態を改善できるのです」(加藤氏)

では、実際にどんな体操をすればいいのか。ここでは、胸の筋肉「大胸筋」を使うタイプの体操をご紹介しよう。

●イスに浅めに腰かけ、合掌する。合わせた手は、胸と同じ高さにし、胸から30㎝ほどの位置に来るようにする。

●両手をギュッと力いっぱい押し合わせるようにする。息を止めてその状態を10秒間キープ。腕と同時に胸の筋肉に負荷がかかっていることを感じるようにしたい。

●10秒たったら、一気に力を抜く。

「一度血管をギュッと収縮させて血流を悪くしておいてから、一気に弛緩させることで、血管の内壁に刺激が与えられ、NOが分泌されるのです。

この体操でも、力を抜いた後、一瞬血流がよくなるのを感じると思います。大胸筋という大きな血管が通る筋肉に働きかけるので、短期間で血圧を低下させるのに非常に効果的です」(加藤氏)

 

体操は、一日のうちどのタイミングで行っても構わないし、何回行ってもいい。

この大胸筋を使う体操に加え、本書では腹筋や広背筋を使う5種類の体操が紹介されている。すべてを行っても1分ほどしかかからないが、効果は絶大だ。

すべての体操を10日間実践した54歳の男性は、最高血圧が198から142まで下がった。実に50以上も数値が改善したのだ。

高血圧に効くのは体操だけではない。「ツボ押し」でも血圧は下がるという。ご紹介するのは「合谷」というツボ。手の親指と人差し指が二股に分かれる部分から少し人差し指の先のほうを探ると、ややくぼんでいる部分がある。

ここを反対の手の親指で、息を吐きながら5秒間押し、鼻から息を吸いながら力を抜く。これを左右5回繰り返す。リラックス効果がある、β-エンドルフィンというホルモンが分泌されるという。

これまで見てきた通り、血圧を適切に保つことは、健康長寿には絶対に欠かせない条件だ。紹介した血圧低下のための生活習慣改善法、体操などを生かしつつ、今日から血圧のコントロールを始めてはいかがだろうか。