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「高血圧の医者」が気を付けている たった五つのこと

寝るときの姿勢、酒の飲み方……

チビチビ飲む

「私は60歳の頃、最高血圧が200ありました。しかしその後、薬も使いながらではありますが、140まで下げ、現在も維持しています。暖かくなって血管が拡張しやすい今なら、120を少し超えるくらい。ちょっとした工夫で血圧は下げることができます」

こう語るのは、御年82歳にして、現在も週に3度、元気に診察に当たっている新町クリニック健康管理センターの村田高明医師である。

高血圧を経験した医師や、高血圧の怖さを誰よりも知る医師たちは、血圧のコントロールのため、日々どのような工夫をしているのか。まずは村田氏の話。

「体の末端にまで血液を行きわたらせ、血管の状態を強く保つため、朝起きて少し経ってからNHKでやっているテレビ体操を行い、夜寝る前には太ももの裏などをしっかり伸ばすストレッチをしています。

加えて、私の生活で特徴的なのは、ナッツ類を多く摂っていることでしょう。クルミ、ピーナッツ、マカダミアナッツ、アーモンド、ピスタチオなどです。小腹が空いたときには意識的に食べるようにしています」

高血圧とナッツの組み合わせは意外だが、実は血圧降下に効果的なのだという。とくにピスタチオは、高血圧の原因となるナトリウムを体外に排出するカリウムを多く含んでいる。無塩のナッツ類は、高血圧の人のおつまみに最適だ。

 

食事の工夫にはこんなものもある。虎ノ門・日比谷クリニック院長の大和宣介氏は、最高血圧が140を超えたため、7年ほど前から降圧剤を飲み始めた。

「降圧剤はカルシウム拮抗薬とARBの2つを服用し、いまは最高血圧が120くらいです。食生活では、先に野菜をたくさん食べて、お腹いっぱいにするよう心掛け、総カロリー、総量を減らそうとしています。

時間にゆとりがあれば、食事の前に生のキャベツを、一日に少なくとも8分の1個は食べるようにしています」(大和氏)

医師と言えば、夜の会合も多いだろうが、「飲み方」のコツはあるのだろうか。新小山市民病院院長の島田和幸氏が言う。

「アルコールは基本的に血圧を上げるものですが、一日20~30ml(ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合)程度までなら、そこまで上がらない。

私は、アルコール度数が低めのビールなどを、水と交互に飲むようにしています。また、チビチビ飲むと少ない量でも満足感を得ることができます」

お酒も、種類によっては血圧が上がりにくいものもある。赤ワインに含まれるポリフェノールには血圧を下げる効果があり、相対的に血圧が上がりにくいとされる。

'12年に発表されたスペイン・バルセロナ大学の研究では、赤ワインはポリフェノールの力によって、比較対照のジンに比べて血圧が上がりにくいという結果が出ている。赤ワインをチビチビ飲むことが、血圧の面からは「最高の飲み方」だ。