知っていますか?本当の「平熱」の測り方

自分の平熱を知らない人は要注意!
週刊現代 プロフィール

腋窩温で36.5℃を超える平熱を保つことが快調な生活につながることはわかった。では、平熱はどのようにして決まるのか。

体温を決めている要因には、人種や食習慣など様々なものがあるが、なかでも重要なのが、筋肉の量である。

「平熱に大きな影響を与えているのは、取り込んだ栄養をエネルギーに変える『代謝』の良し悪しです。これは、代謝の際に熱が産生されるためです。

代謝量は筋肉の量と相関しており、筋肉が増えれば基礎代謝は高くなるし、筋肉が減れば低くなる。筋肉の量が平熱を決める大きな要因となっているのです」(前出・永島氏)

 

体温を36.5℃超に保つためには、体を動かし、筋肉をつけることがもっとも手っ取り早いようだ。しかし、運動と言っても何をすればいいのだろうか……。

多くの識者が口を揃えて主張するのは、大きな筋肉を鍛えること、そして、通勤の際に徒歩や自転車を使うなど、「持続可能」な運動をすることで、体温を上げていくことだ。

大きな筋肉を鍛えれば、筋量は増えやすく、効率的に体温を上げることができる。大きな筋肉といえば太ももの「大腿筋」だが、これは階段の上り下りで鍛えることができる。

また、特別なことをせずとも、身近な「歩く」という運動で体温を上げることができる。

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東京都健康長寿医療センター研究所の青柳幸利氏の研究によれば、毎日8000歩を歩くことに加え、約20分の「中強度の運動」(うっすら汗ばむ程度の早歩きなど)をすることで、様々な病気を予防することができるようになるという。

これは、運動によって代謝が良くなり、体温が上がることで免疫力が上がった結果だと考えられている。

さらに、食事によっても体温を変化させることができる。ものを食べた後に、体温が上昇することがあるが、これを「食事誘発性熱産生」といい、これも平熱を上げるひとつの要因となる。

「高タンパク食は食事誘発性熱産生が大きく、体温上昇が望めます。また、筋肉の材料にもなりますから、筋量を増やす効果もあると考えられます」(前出・永島氏)

タンパク質というと、肉、魚が思い浮かぶが、高カロリーの肉は、内臓脂肪を増やし、かえって動脈硬化などを促進してしまう可能性がある。カロリーが低く、タンパク質を豊富に含む鶏肉のささみなどが体温を上げるのには最適の食材と言える。

また、京都大学大学院農学研究科の河田照雄教授らの研究によれば、動物実験によって、魚油(EPAやDHAなどを含む)の摂取で体温が上昇することが明らかになっている。魚油は、脂肪燃焼を促進する「褐色脂肪細胞」を増やすのだという。

EPAやDHAを含む、サンマ、サバ、アジなどの青魚を摂取することが体温上昇には効果的だ。

体温を36.5℃以上に保つことは、健康でハツラツと毎日を過ごすためには欠かせない「必須条件」だ。

「週刊現代」2018年4月28日号より