参加者の9割以上がが「こんなことを学んだことはなかった」と語る大久保さんの「お金の話」写真提供/エー・ピーカンパニー

カリスマ副社長が就活生に教える「お金の稼ぎ方」

他企業に就活する学生に伝えたいこと

2018年度に卒業した就活生が、企業を選ぶ時に重要視したのは、「将来性」「給与、待遇」「福利厚生」だったという。

しかし、入社した新入社員の多くは、自分の手取り金額がいくらか、わかっていないことがほとんどだ。企業が好景気に沸く一方で、社会保険料は年々アップし、税金の控除はひっそり打ち切られていく流動的手取り金額ともいえるからである。

居酒屋『塚田農場』のアルバイト学生たちに、就活支援をベースにしたキャリアセミナー「ツカラボ」を主催している、エー・ピーカンパニー副社長の大久保伸隆さんは、「いくら稼ぎたいかと同時に、自分の給与がどんな名目でいくら引かれているか、毎月の消費の習慣が浪費になっていないかを、気にするべき」と話す。

就職活動がヒートアップしているGW前後。セミナーに5回以上参加した学生100 %の内定率を誇るツカラボで、大久保さんが3年前からのべ1000人あまりの就活生に語ってきた「お金の話」とはどのようなものなのだろうか。新卒でも転職でも「自分の働き方」を考えるためのヒントとして、教えてもらおう。

2016年のツカラボセミナーにて 写真提供/エー・ピーカンパニー

家は賃貸、車はカーシェア、生命保険未加入

株式会社エー・ピーカンパニーが経営する居酒屋チェーン『塚田農場』は、アルバイトに裁量権を与え、ユニークなサービスを自発的に促す接客システムや、来店頻度に応じて昇進する名刺などで高いリピーター率を維持してきた。

さらに、学生アルバイトが自社ではない、希望先の企業への就職活動を後押しする就活セミナー「ツカラボ」を開催することによって、人材不足と言われる飲食業界で、アルバイトの育成と定着にも実績を上げた。実際、ツカラボ参加者のアルバイト継続日数の平均値は倍以上だ。その経緯は著書『バイトを大事にする飲食店は必ず繁盛する リピーター獲得論』に詳しい。

8月にキックオフをし、3月まで2カ月に一度就活のバックアップをするセミナーの参加者は、自由参加に関わらず毎回100人を超えている。その内定率は上記に書いたとおりだ。

 

「就活のセミナーにしても、アルバイト研修にしても、何を教えるかと同じくらい、いつ教えるかが重要です。小学校で三権分立や国会について教えられても、大部分の子は興味ないって顔していましたよね。実際に選挙に行くのは何年も後なんだから、自分ごとにできるわけない。

でも、税金や保険が僕らの給与からどれだけ引かれているか、しかも、ここ十数年の間にどんどん上げられて、知らないうちに手取りが何十万も減っているという事実は、新社会人になる今こそ知るべきです。そこで、3年前から就活セミナーでお金の話をするようになりました」