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出産済ませて女子会復帰したら、独身の女友達に比べて体型劣化してた

A子とB美の複雑な感情【最終回】

元日本経済新聞記者にして元AV女優の作家・鈴木涼美さんが、現代社会を生きる女性たちのありとあらゆる対立構造を、「Aサイド」「Bサイド」の前後編で浮き彫りにしていく本連載。今回は、第15試合「子あり・子なし」対決のBサイド。

今回のヒロインは、社会人1年目で早々に結婚し、3人の子供を出産した勝ち組女子。周囲が婚活や妊活に焦る頃には育児もひと段落し周囲から羨ましがられるものの「腑に落ちない」ことがあって……。

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あの子はなんて賢かったんだろう

20代前半の頃の友人の結婚式というのは結構よく覚えている。その頃はまだ友達の結婚式、というのがちょっと物珍しいし、こちらとしても出し物に力を入れ、プレゼントを真剣に選び、バージンロードを歩く姿にじわっと涙ぐんだりもする。これが30代にもなるともう結婚式なんてどんなパターンの式も経験済みで受付やスピーチもすでに何回も頼まれているし、ご祝儀を取られるわ休日を潰されるわで基本的に早く終わらないかなぁと思うだけのものになる。

ただ、式ではなく、結婚したことそれ自体については30歳過ぎてからの方が純粋に羨ましいだとかおめでとうだとか祝福する気持ちは大きくなる。30歳過ぎた友人が結婚したということは30歳過ぎて独身で残っている私たちにもチャンスがあるってことだし、本当によくやったよかったねと今まで独身で残っていた者同士の熱い絆にかけて思うし、私も是非是非次に続きたいと願う。

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若いうちの結婚式なんて、表面上ははしゃいで涙ぐんでいかにも祝福しているように歌を歌ったり、VTRを作ったりするものの、内心、「私はまだしたくないな」とか「よく決心したな」とか思っている。要するに、おめでとうとは思えど全然羨ましくはないのだ。

だって20代なんてでかいお腹で一人の男と過ごすより、独身で友人や彼氏と過ごした方が絶対的に楽しいから。正直、いくら将来的には結婚した方がいいなんて思っていても、まだまだそんな選択肢を狭める決断なんてできないし、そんな決断をした友人の気持ちなんてわからない。よくやるなぁとか早まってんなぁとか、そんな感想が頭をよぎって、むしろ若干同情すらする。

 

そうやって微妙な祝福をされて早めの結婚・出産をした女の子たちが脚光を浴び出すのは早めに産んだ子供が小学校に入って少し時間がた経ち、気持ち的にも時間的にも余裕ができた頃である。

その頃、遅めの出産の辛さと格闘している、あるいは遅めの結婚のハードルの高さを痛感して婚活に邁進している、同年代の友人たちは、「早めに結婚したあの子はなんて賢かったんだろう……」と彼女を再評価し、結婚式で「私はまだ無理〜」なんて笑っていた自分の愚かさを憎み、若いうちに出産しておけば子供が育ってからまだまだ遊べるという当たり前のことにようやく気づく。そして周囲がまだまだ楽しい20代にしがみついていた頃、楽しい時間に見切りをつけて子供を2〜3人作って育て上げた女を心から賞賛する。

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