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大人気「新型タバコ」に害はない?禁煙に役立つ?今わかっていること

マナーの問題ではなく、命や健康の問題

受動喫煙をめぐる法整備の行方

本年3月、厚生労働省が「健康増進法」改正案の骨子を発表した。その目玉の1つが、受動喫煙の防止である。

平成15年に制定されたこの法律では、受動喫煙の防止は「努力義務」とされていたが、飲食店や職場での受動喫煙対策が依然として不十分で、努力義務での取り組みに限界があった。

今回の改正で、厚生労働省は、このことをはっきりと認め、受動喫煙防止対策の「強化」を謳っている。

しかしその一方で、小規模飲食店やホテルの客室などは喫煙禁止場所としないなど、抜け穴が多く、妥協の産物であることが批判を受けている。

さらに、最近、従来の紙巻きタバコに加えて、電子タバコ、加熱式タバコなどが相次いで売り出され、大変な人気である。

健康増進法の規制には、加熱式タバコも対象となる方針であるが、業界からの反発は大きい。

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そもそも「新型タバコ」とは何か

電子タバコと加熱式タバコを総称して、「新型タバコ」と呼ぶが、それにはいくつかの種類がある。

アメリカのフィリップ・モリス社が発売しているアイコスは、現在日本で最も大きなシェアを持っているが(約12%)、何と世界の9割が日本で発売されている。

つまり、世界約30か国で販売されているアイコスであるが、そのほとんどは日本での販売なのだ。

一方、本家のアメリカではどうかというと、何とアイコスは販売されていない。

 

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、先ごろ、フィリップ・モリス社が主張した「アイコスは、通常のタバコ製品に比べ、タバコ関連の疾病リスクが低い」という主張を退け、アメリカ国内でのアイコスの販売を認めない決定をしたからだ。

したがって、アイコスは、これからも着々と日本人のみを相手に販売を続けるのだろう。アメリカのタバコ会社が出した製品が、アメリカでの販売を認めてもらえず、その代わりに日本で大儲けしているという何とも複雑な気分になる話である。

アイコスは、「加熱式タバコ」の代表である。

加熱式タバコとは、タバコ葉を加熱し、その蒸気を吸引するものである。タバコ葉を燃やしてその煙を吸う従来の紙巻きタバコと比べると、燃やさないのでタールが発生せず、より害が少ないと言われるが、タバコ葉を加熱するため当然ニコチンは含まれている。

また、煙や臭いは少ないと宣伝されているが、従来のタバコに比べて少ないというだけで、まったくなくなるわけではない。