朝鮮労働党幹部が激白「拉致被害者は返せない。なぜなら……」

訪朝を画策する安倍総理へのメッセージ
近藤 大介 プロフィール

日本は信用できない

――安倍総理が訪朝するとしたら、その最大の目的は、日朝間の最大の懸案である日本人拉致被害者の全員帰国を果たすことにある。

「日本は口を開くと拉致問題のことばかり言及するが、拉致問題というのは、'02年と'04年に小泉純一郎総理(当時)が2度にわたって訪朝した時点で、解決済みだ。すなわち、生存していた5人の拉致被害者とその家族は、全員帰国させた。

残りの日本人は、すでに全員亡くなっている。死者を生き返らせるのは不可能だ。このことは、過去15年あまりにわたって再三再四、日本に説明してきた通りだ」

 

――北朝鮮の言うことには、信用がない。日本人拉致被害者は生存しているというのが、日本政府の一貫した見解だ。

「われわれの側から見れば、日本ほど信用のできない国はない。

例えば、('04年11月に)日本政府の訪朝団が平壌にやって来て、『横田めぐみの遺骨』を持って帰った。ところが『日本で調べたら、遺骨は偽物だった』と騒ぎ出した。

日本が偽物だと言うなら、それは朝鮮人の遺骨だということだから、早急に返還してほしいと、われわれは何度も言ってきた。だが日本は、いまだに返還しない。

わが国に埋まっている植民地時代の日本人の遺骨も、収集するとわが国が対価を要求すると言って取りに来ない。だがわが国は、日本人が自国の国民の遺骨を収集しに来るのに、カネを要求すると言ったことなど一度もない」

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――それでは、拉致問題はあくまでも「解決済み」という立場なのか?

「その通りだ。一例を挙げよう。いまからちょうど2年前、中国浙江省寧波にある朝鮮レストランのウエイトレスら計13人の朝鮮人が、南朝鮮(韓国)政府の要員によって、南朝鮮に拉致された。

わが国はこの問題を重大な拉致事件と捉え、彼女たちを全員返還するまで、南朝鮮とは一切交渉しないと言ってきた。

ところが今年に入って、この問題をいったん棚上げして、南朝鮮と握手することにした。それによって、朝鮮半島の情勢が大いに緩和されたのは、周知の通りだ。だから日本も、そのように振る舞うべきなのだ」