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「死」が興奮材料って…「泣くまでボコられて初恋をした」漫画家が深く落ち込んだ瞬間

それでも自分の股間の味方でいたい
山本 ぽてと プロフィール

――「必然性」の話を聞いていると、SMプレイの「同意」について考えさせられるのですが、ぺス山さんはどう考えていますか。

ぺス山:あー、難しいところだと思います。「こんなに殴るなよ」ということが一番興奮するんです。それは正直に言ってそうなんです。

出会い系サイトに登録したてのころ、私を初心者だと見破ったエロボイスの自称お医者さんがいて、その人から危険だからと注意を受けました。

それをもとに、「経験者とプレイする」「レバーブロー禁止」「プレイ中断の合図(セーフワード)を決める」「けがをしない程度にする」などと禁止事項を決めたんです。

(C)ペス山ポピー/新潮社

でもいざとなるとセーフワードを使えなくなります。プレイをしているうちに、もっと殴られたくなってしまう。セーフワードを使うためには、私自身がセーフな人間でなくてはいけない。

「危険じゃないか」と言われると、「危険です。そんなことしてごめんなさい」と言うしかない。危険であることに疑いようがないし、言い訳もできないです。

私が言うのもなんですが、漫画を読んだ人にはなるべく私のように危険なことはしてほしくないと思います。

 

――漫画を読んでいると、かなり倫理観が強い方だという印象を受けたのですが、自分の欲望が倫理に飲み込まれなかったのはなぜだと思いますか?

ぺス山:しょうがないんですよね。欲望が昔からでかすぎるんです。絶対、性欲が強いんですよ。ネームとかほっぽり出してとりあえずオナニーしたいときとかあるので。自分だけは自分の股間の味方でいようと思っています。

――『ボコ恋』にも出てきましたが、「自分だけは自分の股間の味方でいよう」ってすごくいい言葉ですね。

ぺス山:自分でもいい言葉だと思います。Twitter始めたばかりの全然フォロワーがいないときに呟いたことがあって、それでも20いいね!がついたので、けっこういい言葉なんだと思います(笑)。