「ピッカピカの一年生」のアイデアはこの写真集から生まれた

杉山恒太朗の「わが人生最高の10冊」
杉山 恒太郎

杉山恒太郎さんのベスト10冊

第1位 写真集『童暦』
植田正治撮影 中央公論社 入手は古書のみ
山陰の素朴な子どもたちの写真集に見えるが実は細部までデザインされた珠玉のモダンフォト集。装丁は若き細谷巖

第2位 『がむしゃら1500キロ わが青春の門出』
浮谷東次郎著 ちくま文庫 入手は古書のみ
夭折の天才レーサー、15歳のとき、50ccバイクで市川~大阪往復1500キロの一人旅は、一篇のロードムービーのよう

第3位 『現代のシネマ ゴダール』
ジャン・コレ著 竹内健訳 三一書房 入手は古書のみ
ゴダール作品の価値を早くから評価していた映画批評家によるゴダール論。「居は替われども僕にとっての枕頭の書」

第4位 『少年ケニヤ』
山川惣治著 角川文庫 入手は古書のみ
「トラが回転してバターになる話とケニアの〝流砂〟は、子どもの時の2大ショック話」

第5位 『ジャズ宣言
平岡正明著 現代企画室 2200円
「ジャズそのものよりもジャズに対する自分の感受性を書いているところが新しかった」

 

第6位 『初期ノート』
吉本隆明著 試行出版部 入手は古書のみ
「彼の思索の断片、スクラップブック。詠うことで世界を掴まえる、その構え方を学んだ」

第7位 『壁は語る 学生はこう考える』
J・ブザンソン編 広田昌義訳 竹内書店 入手は古書のみ
「“敷石を剥がせ、その下は海だ”'68年パリ五月革命、学生たちの言葉に胸が高鳴った」

第8位 『美しい星
三島由紀夫著 新潮文庫 630円
三島の筆致によるSF小説。「UFOに憧れていた三島を知り、微笑ましくも感じた」

第9位 『マスターズ・オブ・ライト アメリカン・シネマの撮影監督たち
D・シェファー編 高間賢治、宮本高晴訳 フィルムアート社 2400円
write with light(光で書く)。映像言語を司る光の重要性を知ったインタビュー集

第10位 『映画について私が知っている二、三の事柄』
山田宏一著 三一書房 入手は古書のみ
「パリシネマテーク通いの指南書。僕をいっぱしのシネフィル(映画狂)に育ててくれた」

『週刊現代』2018年4月14日号より