イヌに驚いて転倒→骨折→飼い主に賠償命令「1284万円」の衝撃

他人事では済まされない
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愛犬のせいで人生が狂う

今回、飼い主の女性に唯一の救いとなったのは、夫が加入していた自動車損害保険に「個人賠償責任補償特約」が付帯していたことだ。女性が原告男性に支払わなくてはいけない賠償金には、後日全額保険金が下りることになる。

「『個人賠償責任補償特約』は、主に自動車保険、火災保険、傷害保険などに特約としてつけることができるものですが、ペットが歩行者に噛みついたり、何か物を壊してしまったりして損害賠償が発生する場合でも設定された金額の範囲で補償してもらえます。

保険の支払い金額にもよりますが、補償無制限のものでもせいぜい月額100円程度。イヌを飼っているのなら、ちょっとした金額を惜しまず特約をつけておくほうが無難です」(フィナンシャルプランナーの平野敦之氏)

もし女性の夫が自動車保険の付帯特約に加入していなかったとしたら、1284万円という巨額のすべてが夫妻の自己負担になっていた。

愛犬のちょっとした行動で、人生計画が大きく崩れていたかもしれない。もしイヌを飼っているのであれば、いま一度保険の加入状況を確認したほうがいいだろう。

 

「のどかだった昔ならいざしらず、最近は法律に則ってきっちり損害賠償を求められるケースが増えているように思います。

飼い主は、愛犬をかわいがるあまり『うちの子に限ってそんなことはしない』と思ってしまいがちですが、いつ何時、自分のイヌが他人に損害を与えてしまうかは誰にもわかりません。お散歩中でも、常にイヌに対する責任を意識していなければいけないのです」(前出・杉村氏)

すべての愛犬家にとって、今回の判決は他人事では済まされない。飼い主に課される責任は、かくも重いのだ。

「週刊現代」2018年4月14日号より

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