インターに行かせる必要はない

小さいお子さんを持つ方はまず「英語が話せる子になってほしい」とおっしゃいます。けれど「英語がペラペラ」はそんなに嬉しいことでしょうか? アメリカに行けば、子どもでも英語はペラペラです。

よくセミナーなどで「やはりプリスクールやインターナショナルスクールに入れたほうがいいでしょうか?」という質問を受けますが、私は「必要ありません」と答えています。砂場で遊ぶときに使う表現や、小学校で習う科目などは、18歳の大学入試やその後の人生で、使う場面はないからです。

算数なら小学校で習う四則計算はその後の人生で何度も使います。けれど、英語に関しては、幼児期に使っていた幼稚な表現を大人になってから公の場で使うことはありません。中身のある英語でなければ、いくら発音がよくても意味はないのです。

焦るあまり幼児向け英語スクールに通わせたとします。そこで行われているのは、英語の歌を歌ったりゲームをしたり、ABCを書かせたり。これではいつまでたっても世界で通用する英語は身につきません。

日本にいながらにして日本人の親の元で、グローバル対応の英語力を効率よく身につける唯一の方法。それは、読書で母語をきちんと身につけて思考力を養いながら、英単語をひたすら数多く暗記することです。

「英語は単語が9割」の意味

私はつねづね「英語は単語が9割」と言い続けているのですが、娘も「英単語2万語の暗記とスピード感のある英文の多読で、英語がスラスラと頭に入ってくるようになった」と言っています。これが、娘が思い立ってから10ヵ月でハーバード大学入試のひとつであるSAT(アメリカのセンター試験のようなもの)に成功した秘密です。

暗記の重要性を強調すると、「いやいや、英語ではやはり表現力が大事だ」とか「数学では閃きやセンスが求められる」とか「歴史は全体の流れを理解していないとダメだ」といった批判を受けることがあります。

たしかに、英語では表現力、数学では閃きやセンス、日本史や世界史では全体を俯瞰する視点は大切です。でも、覚えている英単語が少なすぎたら、表現力を示しようがありません。数学の公式を暗記していなかったら、閃きやセンスの出る幕はないでしょう。主要な出来事が起こった年号を知らなかったら、日本史も世界史も俯瞰できないのは当たり前です。