市場からグルコサミン関連のサプリが次々と消えているワケ

実は「ひざ痛」に効果なし…?
週刊現代 プロフィール

それでも売られている

サプリメント「グルコサミン潤」の届け出を撤回したハートテックの広報担当者も言う。

「弊社は、メーカーから製品を仕入れて販売していますが、そのメーカーに消費者庁から連絡があったそうで、届け出を撤回しました」

前出の消費者庁の担当者が言う。

「個別の事例については控えさせていただきますが、届け出後に、適正な内容であるかどうかチェックを行う運用は行っています。

疑義が生じた場合には、事業者に確認を行います。こちらから『撤回せよ』と迫るものではなく、あくまでそれを行うのは事業者です」

 

では、届け出を撤回した事業者には、どのような問題があったのか。ひとつは、効果があるとされる成分の「名称」の問題である。

効果がある成分の名称を「グルコサミン」としていた事業者が、それを正式名称である「グルコサミン塩酸塩」と変更する必要があり、撤回したというのだ。

しかし、問題のあった部分がそれだけかというと、そうではなさそうだ。前出の唐木氏によれば、グルコサミンの効果を証明する「論文」そのものに問題があった可能性が高い。

提出された論文では、「RCT」という、信頼性の高い方法が用いられていなかったのである。つまり、そもそも拠って立つところの論文の信憑性が極めて低かったことが明らかなのだ。

現在のところ、どの企業も、届け出を「いったん撤回をする」という姿勢で、再度の提出を目指していることが窺われるが、長いところでは撤回から10ヵ月ほどが経つものの、再提出はできていない。

では、撤回した各社は商品をどうしているのか。

「届け出を撤回した製品は、現在販売はしておりません」(甲陽ケミカルの広報担当者)

「届け出を撤回しておりますので、機能性表示食品ではなく、通常の商品として販売しています」(オリヒロプランデュの広報担当者)

「『グルコサミン』という商品は、機能性表示食品としての販売を中止しています。現在は通常の商品として販売しています」(山田養蜂場の文化広報室の担当者)

中には「機能性」の表示がなくなっても、それに気づかず、これまでと同様、習慣として飲み続ける人もいるかもしれない。下の表は、届け出を撤回した後も、同じ名前で販売し続けている商品の一覧だ。

一方で、グルコサミン関連のサプリの届け出を継続している企業もある。こうした企業は、昨年7月にBMJに発表された論文などグルコサミンの効果を否定する論文についてどのように考えているのか。

サントリーウエルネスの広報担当者は、論文の存在は把握しているとしたうえでこう述べた。

「弊社商品は、グルコサミン単体ではなく、グルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸、ケルセチン配糖体の3成分配合効果による機能性を目指した商品です」

アサヒグループHDの広報部門の担当者はこう説明する。

「『グルコサミン』に関する論文は多数投稿されており、弊社がその科学的な意義について見解を述べる立場ではないと判断しております」