「Red Velvet」が北朝鮮訪問団に選ばれた「納得の理由」

金正恩氏お気に入りのあの子も司会抜擢
桑畑 優香 プロフィール

金正恩氏のお気に入り?

そんな中、いち早く北朝鮮と「コラボ」したのが少女時代のメンバー、ソヒョンだった。2月の平昌オリンピック期間中にソウルで開催された三池淵(サムジヨン)管弦楽団の公演にサプライズで登場。北朝鮮の団員と手を取り合いながら南北統一への思いを込めた曲『われわれの願い』と『また会いましょう』を熱唱した。

韓国の複数のメディアによると、ソヒョンは公演当日に連絡を受け、リハーサルもほぼなしの状態でステージに上がったという。

8人いる少女時代のメンバーの中で、なぜソヒョンが選ばれたのか。脱北者であるピアニスト、ソウル教育大学のキム・チョルウン研究教授は、韓国CBSラジオのインタビューで、「北朝鮮側がソヒョンに出演を依頼したのではないか」と語った。

少女時代のソヒョン。photo by gettyimages

「北朝鮮では群舞に品のある少女時代が一番人気。おとなしいイメージのスターが好かれるため、個性が強い人よりも控えめな雰囲気のソヒョンが選ばれたのだろう」

少女時代の末っ子。ボーカルを担当するソヒョンの声は、華やかであか抜けた声のテヨンやティファニーに対し、ピュアな音色が持ち味だ。オーディションで童謡を歌ったというほほえましいエピソードが芸能界で語り継がれている。

その一方で、『MBC歌謡大祭典』『ゴールデンディスクアワード』などでは堂々として安定したMCの実力を披露。今回4月の平壌公演では、司会の大役を任されている。

 

ちなみに、平昌オリンピックの閉会式に登場したEXOや、日本やアメリカでも大人気の防弾少年団など、ボーイズグループが訪朝しないのはなぜか。ソウル新聞は、芸能関係者の分析として「派手なキレキレの群舞と音楽は、北朝鮮市民に強い印象を抱かせてしまう可能性がある」「それぞれ海外でのプロモーションやソロ活動でスケジュール調整が不可能だった」と伝えている。

実は、韓国のアイドルが北朝鮮のステージに立つのは、今回が初めてではない。故金大中大統領と故金正日総書記が第1回南北首脳会談を行い和解の機運が高まった2000年前後には、SECHSKIESとFin.K.L、神話(SHINHWA)とBabyV.O.Xがそれぞれ1999年と2003年に平壌で音楽祭に出演している。しかし、その後15年間、政治の冷え込みと共に機会は途絶えてしまった。

韓国芸術団は4月3日、平壌・柳京鄭周永体育館で南北合同公演のステージに立つ。テーマは、「春が来る」。果たして、今度こそ朝鮮半島に本当の春は訪れるのだろうか。