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中国版「クローズアップ現代」を見て分かった米国への「激烈な怒り」

「彼らは世界秩序の破壊者だ」

これが「お互い様」なのか

世界の2大国であるアメリカと中国の関係が、ついに異次元の状態に突入した。

アメリカ東部時間の3月22日から23日にかけて、米トランプ政権は、600億ドル(約6兆3000億円)もの中国製品に対して高関税をかける制裁措置を発表。鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の高関税を課す輸入制限も発動した。

同3月22日午後12時45分から13分にわたって行われたトランプ大統領らのスピーチを見たが、一言で言えば、世界最強の権力者が、最大限の駄々をこねているような内容だった。NAFTA(北米自由貿易協定)もEUも、自分が再交渉を求めたら乗って来たので、中国も言うことを聞きなさいというわけだ。

トランプ大統領は「reciprocal」(お互い様)という単語を連発していた。国際関係というのは「reciprocal」であるべきなのに、中国は一方的にアメリカの権益を侵害しているという理屈だ。

だが、そもそも伝統的なアメリカの理念は「機会の平等」である。それがトランプ大統領が求めているのは、あくまでも「結果の平等」なのである。無理が通れば道理が引っ込むというわけで、まことにひどいスピーチだった。

ホワイトハウスのHPも、オバマ政権時代は気品に満ちた優雅なサイトで、垣間見るたびにワクワクしていたものだが、それがいまや、ハイジャック犯に乗っ取られたような、殺伐とした作りになってしまった。

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このトランプ大統領の主張に対して、中国は様々な組織、個人が様々な形で反駁している。正直言って、それらを追っているだけで週末が終わってしまった。

その中で、担当官庁である商務部は3月23日、中国に輸入される計128のアメリカ産品に報復関税をかける予定だと発表した。2017年に30億ドル規模に上った産品だという。具体的には、以下の通りだ。

●第一段階……120産品に15%。果物、ワイン、変性アルコール、西洋人参、シームレス鋼管など9.77億ドル分。
●第二段階……8産品に25%。豚肉及び豚肉製品、リサイクルアルミなど19.92億ドル分。

 

また中国メディアも、3月23日以降、連日「熱い報道」を続けている。初期の段階で、最も中国の立場をよく言い表していると思えたのが、23日午後9時半から中国中央テレビ(CCTV)が放映した『新聞1+1』だった。

この番組は、NHK『クローズアップ現代』の中国版のような、平日夜の30分番組だ。中国中央テレビ関係者によれば、「局内で最もエリートを集めた部署」だそうで、たしかにいつも高レベルの放送内容だ。

少し長くなるが、23日晩のこの番組の内容を紹介したい。中国の主張から今後の展開まで、すべてが込められた番組だったからだ。

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