りりぽんこと須藤凜々花さんと堀内進之介さん 撮影/村田克己

須藤凜々花と学者が本気で語る「人はなぜ結婚するのか」

効率化時代にアイドルが結婚する理由

NMB48のセンターとして人気を博し、AKB48のシングル選抜メンバーにも選ばれた「りりぽん」こと須藤凜々花さん。2017年6月のAKB48総選挙で結婚を発表し、NMB48としての活動も終了している。

りりぽんは「哲学者タレント」としても有名で、ニーチェを「先輩」と称して哲学書まで刊行している。しかしニーチェといえば、結婚や「リア充」を否定していることで有名な哲学者である。ニーチェに心酔するりりぽんがなぜ結婚を選んだのか。そして結婚とはどういう意味をもつのか。

政治学者の堀内進之介さんの最新刊『人工知能時代を<善く生きる>技術』(集英社新書)刊行のタイミングで開催された二人の公開講座より、抜粋してお届けする。

『人生を危険にさらせ!』(幻冬舎)でも息のあった掛け合いをみせてくれているりりぽんと堀内さん 撮影/村田克己

哲学者ニーチェの「自由に生きる」とは

須藤 須藤凛々花です。哲学の講義をするのは2年ぶりです。そのときは、私の処女作である『人生を危険にさらせ!』(幻冬舎)という本の発売記念ということで政治社会学者の堀内進之介先生と講義をしたのですが、今回は、この『人生を危険にさらせ!』で掲げていた目標、「恋愛をする!」を無事⁉達成したので、今回は私が講師としてゲストの堀内進之介先生をお迎えしたいと思います。ゲストの堀内先生です!

堀内 本日はわざわざありがとうございます。

須藤 今日の講義はニーチェがテーマです。私が大好きな哲学者です。哲学界ではカリスマ的存在ですね。この間は、ハローキティとコラボをしていました(笑)。

ニーチェさんは、ドイツの哲学者で、有名なところでは「神は死んだ」という言葉を残しています。そんなニーチェさんが2つ悪いとした言葉があります。

ニヒリズムとルサンチマンです。

ニヒリズムは、救いがない状況で神を信じられない時代が到来して、生きている意味を見い出せなくなる。生きている意味なんてないんじゃないかと思って、楽なほうへ流されたり、何もしたくなくなるというのがニヒリズムです。

そんなとき、ニーチェさんは、「人生に意味はないんだよっ! 意味はないから、だから自由に生きれるんだよっ」って言ってくれるんですね、ハイ。それはまぁたしかに無責任で、突き放した言い方に聞こえるかもしれないですけど、自分の人生に責任を持てるのは自分だけだよということです。自分をちゃんと見つめなさいというメッセージを強く出してくれていると思っています。

 

受験のときは勉強以外のすべてはかどる

須藤 つぎのルサンチマンというのは嫉妬とか妬みとかなんですけど、ルサンチマンという言葉が書いてある本で、「なんであの子は結婚しちまったんだ」みたいな例文が出ていたんですね。まぁ、私も結婚しますけど。ルサンチマンっていうのは、自分の弱い心がマイナスに働くことです。何もかもうまくいかないから、明日世界が滅亡すればいいのにとか、みなさん思うことありませんか。試験日の前日とか、地球が滅亡すればいいのにって。

堀内 最近思いました? 受験のときとか。(注:りりぽんは今年大学を受験。残念ながら合格には至らなかった)

須藤 思いました! 受験のときは、勉強以外のすべてがはかどるなって思いました(笑)。