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入院日数が10日も違う!? 知らないと損する「病院の選び方」

かしこい患者になるために(1)

あなたは病院をどんなふうに選んでいますか?「なんとなく」「近所にあったから」「大きな病院だから」「ネットで検索して」…。実は病院の選び方を知っているのと知らないのとでは、治療の質も治療費も精神的な安心感もぜんぜん変わってくるのです。名医検索サイト「クリンタル」の代表取締役・杉田玲夢さん(医師)に、かしこい患者になるためのコツを解説していただきます。短期集中連載第1回!

大病院だから安心、ではない!

困ったら大きな病院に行けばいい…。

そう思っている方も多いでしょう。

たしかに大きな病院では、内科や外科、皮膚科など基本的な診療科はすべて扱っていて、ほとんどの疾患の患者さんに対応できるようになっています。

総合病院という言葉を聞いたことがあると思いますが、あらゆる商品を扱う百貨店のイメージに近く、何か病気になったときには総合病院を受診すれば診てもらえるので、便利といえば便利です。

しかし、百貨店でもメンズファッションに力を入れているところもあれば、食料品売場が充実しているところもあるように、病院でも、ほぼすべての診療科を扱ってはいるけれども、得意な領域と得意ではない領域が実はあるのです。

 

例えば、国立がん研究センター中央病院という病院が東京の築地にあります。ここは国立の病院で、がん診療はもちろん、最先端の研究、さらにはがんに関する国民啓発まで取り組んでいます。名実ともに日本のがん治療をリードしている病院です。

がんに特化した病院なので、いわゆる総合病院ではありませんが、がんに関しては胃がんから白血病(血液のがん)まであらゆるがんに対する治療を行っています。

しかしその中でもやはり濃淡があるのです。

厚労省のデータにもとづいて、それぞれのがんでの年間の入院患者数を見てみましょう。

”全国ランキング”とは、年間の入院患者数の多い順に、弊社でつけた順位です。見てわかる通り、国立がん研究センター中央病院は、胃がんや骨のがんでは日本でトップクラスの患者数ですが、甲状腺がんや肝臓がんでは他にもっと実績のある病院がたくさん存在します。

例えば甲状腺がんの場合、東京・表参道にある伊藤病院という甲状腺専門の病院では、年間1000件以上もの甲状腺がんの手術をしていますので、がんセンターの20倍以上の実績ということになります。

なんとなく、大病院にいけば安心、がんセンターにいけば安心、と思ってしまいがちですが、実際にはそれぞれ得意な領域が違いますので、しっかり病気ごとに選んで受診することが重要です。