日本人の死因第2位「虚血性心不全で突然死」に気を付けろ!

野村沙知代さんもこれで亡くなった
週刊現代 プロフィール

「むくみ」も予兆の一つ

実際、夜間頻尿のある人は、虚血性心不全や脳梗塞などの血管疾患が発生しやすく、生存率が低くなることがスウェーデンの研究機関の調査で確認されている。

「また、高齢者になれば唾液の量が減るので、のどが渇き、ついつい水を飲みすぎる傾向がありますが、できるだけ水分は控えたほうがいい。

血液がサラサラになり、脳梗塞や心筋梗塞が予防できると信じて就寝前や夜間にたくさんの水分を摂る方がいますが、科学的根拠はありません」(前出・菅谷氏)

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水分を摂りすぎると、当然手足に「むくみ」がでてくる。このむくみも虚血性心不全の予兆の一つとなる。

「むくみがひどい場合は、心臓に問題を抱えている可能性があります。心臓のポンプ機能が低下すると、より多くの血液が必要になるので、体が水分を溜め込むようになる。それがむくみの症状となって現れるのです。

寝ると人間の体はリラックスします。すると組織の間に逃げ込んでいた水(血液)が血管に戻る。戻った水は尿として体外に排出しようとするので、夜間頻尿になるのです」(前出・大西氏)

対策として就寝前の「足上げ」が効果的だという。やり方はいたって簡単。仰向けになり、枕、椅子、クッションなどに両足を乗せるだけだ。

「ポイントはひざ下からふくらはぎの部分を乗せることです。就寝前にこの姿勢をとることで血の巡りが良くなります。心臓や血管のポンプ機能が改善され、虚血性心不全の予防効果も期待できます」(前出・菅谷氏)

 

夜間頻尿に加えて、胸の痛みを感じる人は特に注意が必要だ。

5分ぐらい胸全体がグーッと締め付けられるような痛みが、虚血性心不全の特徴だという。「1週間痛みが続く」、「毎日、胸が痛い」場合は、虚血性心不全ではなく、別の病気の可能性が高い。

「朝の通勤時に、駅まで10分ぐらい歩いていたら締め付けられるような胸の痛みを感じた。でも、我慢して歩き続けていたら平気になって、『さっきのは何だったんだろう』と思う。予兆としては、これが一番多いですね。

怖いのは、血管の壁のパンパンに張ったプラーク(動脈硬化病巣)が破れたときです。そうすると、切れたところから内出血を起こし、血の塊ができ、一気に詰まってしまいます。

でも、それまでは血が流れているので症状は出ません。いわゆる『潜病』の状態です。ある日、その爆弾がドンと破裂して、虚血性心不全で死亡してしまうのです」(前出・杉岡氏)

歩くのが遅くなったなど、運動時に異常がある場合は、虚血性心不全の予兆かもしれない。