日本人の死因第2位「虚血性心不全で突然死」に気を付けろ!

野村沙知代さんもこれで亡くなった
週刊現代 プロフィール

健康診断では分からない

心臓は、少々無理をしてでも動き続ける臓器なので、意外と異常に気がつかない。そのため一見、元気な人でも、ある日突然亡くなってしまうことがあるから厄介だ。

「虚血性心不全は、健康診断ではなかなか見つけにくい病気です。心臓に負荷がかかっていない状態、安静にしている状態では、心臓もたいして働かないので、冠動脈が細くなり虚血状態になっていても自覚症状はありません。日常生活だけなら、少ない血液の流れで十分やっていけるんです。

ところが運動時になると大量の血液(酸素)が必要となるため、虚血状態の方は、心臓に十分な血液を送ることができず酸素不足となります。そのためすぐに息切れしたり、胸が苦しくなったりする。

運動時に心電図をとることができれば異常が出るのですが、通常の健康診断でそんなことはしないので『異常なし』と見逃されることが非常に多いのです」(前出・杉岡氏)

心臓の場合、血管が元の50%~60%くらいまで細くなっても、なかなか症状が出ず、100%近く細くなって初めて症状が現れるケースも多い。

自覚症状がないまま、ある日突然命を落とす……「ポックリ逝けるならいいじゃないか」と思うかもしれないが、亡くなる瞬間の痛みや苦しみは、筆舌に尽くしがたい。できることなら避けたいが、発症を事前に予測するのは難しいのが現状だ。

 

とはいえ「予兆」がまったくないわけではない。じつは虚血性心不全には、意外にも「夜間頻尿」が関係しているという。

北上中央病院副院長で泌尿器科の菅谷公男氏は「夜に何度もトイレで目が覚める人は、注意が必要です」と語る。

「自覚症状のない虚血性心不全が夜間頻尿を引き起こしている場合もあります。慢性の心不全になると、心臓の負担を少しでも減らすためにBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という排尿を促進するホルモンが分泌されます。

そのためトイレが近くなってしまうのです。つまり心臓に問題を抱えている人は、夜間頻尿である可能性が高い」