教養学部は黙ってろ!東大教授の「学部間差別」厳しすぎる裏側

ここまで露骨だとは…
週刊現代 プロフィール

入学時の偏差値を引きずる

ところが、教授のヒエラルキーの中では、「枠外」に置かれてきたのだという。前出の文学部教授が解説する。

「本郷は『東京帝國大学』の延長、駒場は『第一高等学校』の後継。そのため教養学部は『別の学校』と見なされ、駒場の教授は『高校の先生+α』と見なされている面がある。

教養学部が戦後に発足した際、本郷で『優秀でない』と見なされた教授が送り込まれたという来歴がいまも影響しているんです。コンプレックスを抱いている教養学部の先生も多い」

'97年から4年間、教養学部で教鞭を取った蓮實重彦名誉教授が東大の総長となったが、それでもその「遺伝子」を取り払うのは難しいという。

教養学部と同じく微妙な位置にあるのが、「物性研究所」や「大気海洋研究所」など、「附置研究所」である。前出の薬学部の元教授が解説する。

「学部に所属しない研究所のことです。ノーベル賞を出すような研究所もありますが、学部に所属しないのは『王道』ではないとして軽んじられがちな側面もある。予算が縮小される中、研究費を削られやすいのです」

 

こうして存在するヒエラルキーのなかで、教授たちはお互いに優越感を抱いたり、卑屈になったりと、人間ドラマを繰り広げているのだ。

東京大学生産技術研究所の沖大幹教授が言う。

「かつて理学部に『自分たちは神と対話している。工学部の人は社会と対話しているよね』と言う教授がいました。自分たちは崇高な真理と対峙しているが、工学部は俗世を相手にしているというわけです。

でも、最近は大学でも社会との対話を求められるようになり、理学部の方々は少し窮屈かもしれません」

前出の文学部の現役教授は悲しげにこう語る。

「残念ですが、大学入学時の偏差値で負けている法学部や経済学部の先生には、強くものを言いづらいところがある。実際、法学部は威張っていますしね。

学部の歴史や規模によって序列をつけようとする教授の声も聞きます。『薬学部は新しいから地位が低い』といった話もよく出ますから」

幼い頃から受験競争を勝ち抜いてきた極めて優秀な頭脳を持った集団だからこそ、いつまでも順位がつく偏差値的な争いから抜け出せない――それが東大教授の性なのかもしれない。

※学部の下の数字は教授の人数

「週刊現代」2018年3月24日号より