究極の偏差値エリート集団・東大教授の「凄まじい階級社会」

その出身校を徹底調査してみた
週刊現代 プロフィール

メディアに出る人は一段下

こうして様々な関門をくぐり抜けて教授になるわけだが、その後の身の振り方でさらに様々な「階級」ができあがっていく。

「教授になれば一国一城の主。まわりのことを気にせず、研究ができるから幸せだという人もいるのもたしかです。

しかし、偏差値エリートとして生きてきた彼らの中には、まわりとの『差』を常に確認しないと気が済まない人がいるのも事実です」(前出の文系学部の教授)

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そこに見出される「差」はわずかであるが、狭い世界ゆえ、強烈に意識され、嫉妬を呼び起こすのだ。かつて東大に所属していた研究者が言う。

「たとえば、教授になってしまえば、学士助手出身か否かは関係ないはずですが、学士助手でないことにコンプレックスを抱く教授もいます。

前の東大総長である濱田純一先生やJICAのトップを務める北岡伸一先生などは、学士助手になれなかったことをバネに発奮されたという話を聞きます」

東大教授ともなれば、メディアから声がかかることも多いが、そこには思わぬ陥穽がある。

同研究者が続ける。

「たとえば、法学部を出て学士助手になった御厨貴さんは山っ気が強く、メディアで発信をしたいと考えていた。しかし東大では、研究を脇に置いてメディアに出ることは一段低く見られがちです。

それが影響したのか、御厨先生は、都立大学(当時)の教授などを歴任した後、法学部には戻らず、東大の先端科学技術研究センターという王道からはやや外れたポジションに就きました」

 

研究がうまくいかない場合、その穴埋めをするかのように、大学運営に邁進することもある。

東京大学名誉教授で『東大教授の通信簿』などの著書がある分子生物学者の石浦章一氏が解説する。

「中には能力が高くないのに、人間関係のあやなどによって教授になってしまった人もいる。彼らは、もはや研究では大成できないとわかると、文科省にゴマをすったり、面倒な大学運営の事務仕事を担ったりして、大学組織の中での『出世』を目指します。

東大教授の給料は年功序列で決まりますが、学部長になれば年収も上がるし、世間的には名声も得られます。だから実のところ、一般に偉いと思われている学部長の中には、研究者としては優秀でない人も少なくないのです」

いずれにせよ、教授として様々な生き方を選ぶに至るまでに、出身高校が重要であることは間違いない。

「週刊現代」2018年3月24日号より