生保が使う最新データを入手!あなたの人生の「残り時間」教えます

60歳で23年8ヵ月、85歳で6年…
週刊現代 プロフィール

モトがとれない

性別、年齢にかかわらず、加入者の払い損になる可能性が高いことがわかった「引受基準緩和型終身保険」。だが、この保険のもっと厄介なところは、加入後に損をすることに気づいて解約すると、より損が大きくなるようにできている点だ。

たとえば、60歳女性の保険金の受取額(100万円)と掛け金(103万4400円)が逆転する85歳の時点で解約を申し出た場合、戻ってくる「払戻金」は50万6570円。払ってきた金額のわずか半分しか戻らない。

85歳男性の場合、これがさらに極端になる。死亡保険の金額(100万円)と掛け金の総額(103万848円)が逆転する89歳時点での解約払戻金は、なんと22万2450円。約5分の1まで「目減り」してしまう。

家族のためにと、人生最後の大きな買い物をしてみたら、支払った金額の大部分で保険会社を儲けさせることになるのだ。

「結局、『保険料は一生上がりません』という決まり文句は、逆に言えば『保険料は一生払ってくださいね』ということなのです。

加入者が得するためには、早く亡くなるしかありません。言ってみれば『不幸の宝くじ』みたいなもの。葬式代を残したいなら毎月保険料として払うお金を貯蓄しておけばいいわけで、保険で残す必要はないでしょう」(前出・長尾氏)

100歳を超えていれば、すでに友人や知人も亡くなり、家族葬になる可能性が高い。そうなると、かかるおカネは戒名を含めてもせいぜい50万円程度。100万円単位でおカネを残す必要はないだろう。

 

オフィスバトン「保険相談室」代表の後田亨氏は「保険でモトをとろうと思ってはいけない」と警告する。

「本来、保険は高齢者の入院・死亡などをカバーするには不向きです。安い保険料で手厚い保障を得ることは無理だし、いくら手数料を取られているかが不明という問題もあります。

寿命が延びたことで老後資金に不安を感じたとしても、保険商品での解決が適切だと考えないほうがいい」

保険に限らず、金融商品やアパート経営など、老後資金を投じる先はあちこちに転がっている。

だが、カネを払う側が確実に儲かるうまい話などそうあるわけがない。ページ末の表を参考に、自分の人生の残り時間を見据えて、先に備えるよりも、今をどう楽しむかを考えたほうが得策だ。