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「まだ俺はこんなもんじゃねえ」竹原ピストルの不屈の精神と仕事観

行動が「答え」を出してくれる

竹原 そいつは福島県のいわきにいる歌うたいなんです。自分が何年か前までやってたようなスタンスで、個人で細かくあちこち歌って歩いてるやつで。もともとは僕のライヴを観に来てたお客さんだったんです。

その後久しぶりに会ったら「ギターを始めた」って言って。しばらくしてまた会ったら「ライヴ活動を始めたんで、ピストルさん芸名考えてください」って言うから、それを考えて。

で、その名前で活動を始めてからまたしばらくして会ったら、立派な旅芸人になっていた、という。そういう、可愛い後輩なんです。だから、相当上からな物言いの歌なんですけど、それくらいの関係性ではあるんです。

――そういうダイスケさんのような、竹原さんに感化されて同じ道を歩み始めた人が出てくるというのは、嬉しいことですか?

竹原 嬉しいというより、「悪い気はしない」くらいな感じですね。自分で自分の未熟さは十分わかってるつもりなので、俺ごときに感化されたりすんなとは思います。

人生の勝ち負け、どっちが多い?

――曲にはどんな思いを込めたんでしょうか。

竹原 歌のまんまですけど、「躊躇なく行動に移そうぜ!」ってことですね。

「自分に才能があるのかな? ないのかな?」とか「この努力はあの目標に届くだろうか?」って考えることって、誰しもあるとは思うんです。

でも、それは行動が答えを出してくれることだから、行ってこい!みたいな気持ちで書きました。

――歌詞に《“努力は必ず報われる”ってほど世の中甘くはないけれど/才能の有り無しで勝ち敗けを決められちゃうほど 世の中厳しくもないんだ》とあります。この一節は曲の中でも印象的なんですけど、これってどういうところから思い浮かんだんでしょうか。

竹原 まさにそのままです。頑張って努力しても届かないラインは経験してきたし。ライヴ活動の中でも「こんなことやられたら勝ち目ねえよ」っていう歌うたいはいっぱいいるんです。この分野においてこの人に届くことは無理だろうと諦めることもある。

でも、その部分における向上を諦めたからって、別に歌を諦める必要はないわけで。その一方で、俺には才能がないと思ってたけど、こんなすげえライヴができたじゃねえかってこともあるし。それの繰り返しでやってきた気がしているんですね。

だからまあ、続けろやって話です。歌い続けろよって。

――曲の中に《勝ち敗け》という言葉があります。今の時代、どんな仕事をしている人でも、何が勝ちで何が負けなのかという明確な基準は無くなってきていると思いますが、竹原さんがご自身の尺度で考える勝ち負けの基準はどんなものですか?

竹原 それはもうシンプルですよ。「今日はすげえいいライヴできたぞ!」って自分自身が思えたら勝ちだし、「んなことやってたらやめちまえ!」みたいなライヴをやってしまった時は負け。

それを自分の中でシンプルに判断してます。負けるときも多いですよ。共演した方の人の実力とか才能に強烈に嫉妬すると、「ああ、俺の負けだ」って思うし。

――どうでしょう、今までの人生を振り返って、勝ちと負けはどちらが多いでしょうか?

竹原 どっこいどっこいだと思いますね。ライヴをしてても「もう負ける気がしねえや!」って時もあれば、調子こいてクソ滑る時もある。

でも、人生ということで言うなら、自分にとってはステージに立って歌うことが、唯一の生きがいだし、唯一の収入源なんですよ。

そうやって唯一の生きがいで暮らしているわけですから、人生においては今のところ判定では勝ってるんじゃないかって思います。

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