元経済ヤクザが昨年末に「仮想通貨」を手放した理由

これが仮想通貨バブルの正体だ
猫組長

それでも仮想通貨に投資するのなら

アメリカの四大銀行の一つJPモルガン・チェースのCEO(最高経営責任者)のジェームズ・ダイモン氏は、昨年9月に開かれた投資家会議でビットコインを、「詐欺であり、崩壊する」と痛烈に批判しているが、そもそもビットコインを「通貨」と称していることが間違いだと私は考えている。

通貨には「価値の保存」「価値の交換」「価値の基準」という3つの機能が必要だが、これを満たすにはビットコインはボラティリティ(資産価格の変動の激しさを表すパラメータ)が高すぎるのだ。朝100円だったコーヒーが夕方には1万円になっているようなハイパーインフレ国の通貨と同様に、「価値の保存」能力が欠落していると言えるだろう。

ビットコインを実際に決済手段として使用できるインターネットサイトがあるにはあるが、ごく一部。ボラティリティの高さから取り扱いをやめる代理店も増えていて、「価値の交換」の普及は進まない。ボラティリティの高さは同時に「価値の基準」の設定を困難にしている。

 

ビットコインバブルが崩壊し、投機用仮想通貨のからくりも明らかになった局面で、正常な人が行う投資は何か? 

投資とは資本からゲイン(儲け)を得なければならないのだから、ゲインを得る可能性の合理的追求である。「儲かるかも知れない」というレベルで資本を投下するのは投資ではなく投機、いやギャンブルである。「ほぼ儲かる」というレベル以上でなければ、投資とは言えない。

バブルで沈んだ私は筋の悪いところから莫大な借金をすることになった。その時、返済としてヤクザ組織に差し出した投資材こそ「自分」である。すでに金融スキルを持っていたと思い込んでいた私だが、親分から最初に言われた一言はそれを最も良く表している。

「素人は怖いもの知らないのぉ。わしはそこの社長と話してからやないと、株買わんぞ。最後はそこに責任取らすからの」

ここには暴力と人脈に支えられた確実なゲインがある。このレベルがプロなのだ。

先ほどの疑問の答えはすでに出ている。仮想通貨に“投資”をするのであれば、「子供銀行券」の売買ではなくブロックチェーン関連だ。

ブロックチェーンこそが、国際金融の動きを独占して把握するアメリカへのアンチテーゼであり、その関与を逃れた新たな経済圏を形成するための「萌芽」なのだから。