「75歳から」にダマされるな!年金は早くもらうほど得をする 

いますぐ「繰り上げ受給」の手続きを 
週刊現代 プロフィール

死んだらわずか32万円

厚生労働省が発表している「簡易生命表」によれば、現在60歳の男性の平均余命は23.67年、女性は28.91年。これに従えば、男性は83歳、女性は88歳を超えて生きることになる。

公的年金を70歳まで繰り下げて受給する場合、81歳9ヵ月より長く生きれば、65歳からの受給よりも受取総額は多くなる。これだけ見れば、繰り下げ受給のほうが得のように思えるだろう。

だが、得をしようと繰り下げを選択しても、国民年金は受け取り開始前に亡くなってしまうと、死亡一時金しかもらえない。この金額は、保険料を420ヵ月(35年)以上支払った人でも上限32万円。

70歳からの年金受給を楽しみにしていても、69歳で死んでしまえば、国民年金を32万円だけ受け取って、それでおしまい、なのだ。

まして、それをさらに5年遅らせるとなると、せっかくの国民年金がパァになるリスクは格段に高まる。

 

年金は楽しく老後を暮らすためのもの。決してギャンブルではない。もらえるおカネが約2倍になるからといって、受給を10年も遅らせるのは絶対に避けたほうがいい。手堅く、一刻も早く受け取るのが正解だ。

繰り上げ受給の手続きは簡単だ。まだ60歳になっていない人は、60歳の誕生日を迎える3ヵ月前に日本年金機構から封書で『年金請求書』が送られてくる。

この請求書に加えて、最寄りの年金事務所でもらえる「繰上げ請求書」に署名し、住民票や年金手帳などと一緒に申請すればいい。繰り上げ希望の理由を申告する必要もないので、手続きは難しくない。

60歳を過ぎたが、まだ年金をもらっていない人、あるいはすでに繰り下げを申請している人も、改めて申請すれば、すぐに年金を受け取れるよう手続きすることが可能だ。早速、年金事務所に行って問い合わせてみよう。