2020年「前代未聞の教育改革」で教師の仕事はこう変わる

「正解のない問い」をどう「教える」か
石川 一郎 プロフィール

「アクティブラーナー」というスタンス

では、この「問い」と教師はどのように向き合えばいいのでしょうか。
それは、決して「一生懸命に教える」ことではないのです。「正解がない」ので「正解」を教えることは出来ません。

私は、この「問い」に対する教師の心得として、教師自身が自分の専門の教科に対して「アクティブラーナー」のスタンスであることだと思います。

教師にとっての知識は、単に「A=Bである」といった表面的なものであってはなりません。常にその知識の根源的なものは何かを追究する姿勢、その知識が今後どのように実生活や実社会につながるかを考える姿勢が、大事だと考えます。

学ぶことは、楽しいという現役の学び手、「アクティブラーナー」としての知的好奇心を持ち続けることが求められるのではないかと思います。

 

「『TEACHING』から『LEARNING』」という言葉があります。この言葉が表しているのは、教育における主体の変化です。

今までは、教育を行うこととはすなわち、「教師が教える」ことを意味していました。だから主体は教師であり、「TEACHING」こそが本質でした。

しかし、今後は変わります。主体は生徒となり、「LEARNING」が教育の本質になります。

現在にいたるまで、生徒に対して一段上の場所から一方的に物を教えること、つまり「TEACHING」こそが教師の本分だと思っていた人は、今後は認識を改める必要があるでしょう。

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これからは、生徒が「正解のない『問い』」について考えるための環境や人間関係を作ることを、教師の役割ととらえるべきです。教師がプロデューサーとなって、教師―生徒間、生徒―生徒間で深く学び合えるよう、互いに高め合えるような環境を整えなければなりません。それには、教師自身が「アクティブラーナー」となる必要があるのです。

「教育」とは何か、「教える」とは何か、「教師の役割」とは何か。変化が予想できない未来が訪れようとしている今こそ、教師に突き付けられている「問い」は、そのような「正解のない『問い』」だと思います。

2020年に向けて、日本の学校教育はどう変わるのか。教師はどんな役割になるのか。この一冊で明らかに。

2020年、大学入試も変わる。激変する大学入試の傾向と対策を徹底解説。