# アイスホッケー # 平昌五輪 # ノルディック複合

平昌五輪、スマイルジャパンの収穫・渡部暁斗が魅せた意地

選手たちの戦いは続く
松谷 誠治朗 プロフィール

女子の決勝は、永遠のライバルであるカナダとアメリカの対決になった。

カナダが2-1とリードしたものの、あと6分と少しで試合が終わるという第3ピリオド13分39秒にアメリカが追いつき、その後20分間の延長でも双方無得点、ゲームウィニングショット戦(サッカーのPK戦に相当)も規定の5人では決着がつかず、6人目でアメリカが長野大会以来の金メダルに輝いた。

その結末のあまりの悔しさに、カナダ選手の一人がメダルセレモニーで銀メダルを首から外したことが騒動になったほどの試合だ。

アイスホッケー女子、カナダ肩を落とすカナダ選手たち〔PHOTO〕gettyimages

その決勝の会場、カンヌンホッケーセンターの観客席には、ゲームを見つめるスマイルジャパンの姿があった。

この死闘を見て、彼女たちは何を感じただろうか。北京五輪でこそ、自分たちが五輪アイスホッケーの主役になることを、心ひそかに誓ってくれていただろうか。

 

骨折を隠していた渡部選手

渡部暁斗選手のノルディック複合についても書いておきたい。

個人ノーマルヒル(NH)で銀メダルを獲得し、ラージヒル(LH)でもジャンプ首位に立って見せ場を作った渡部選手は、次につながる成果を出すことはできたと思う。

渡部暁斗ノルディック複合個人ノーマルヒルで銀メダルを獲得した渡部暁斗選手〔PHOTO〕gettyimages

前の記事(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54444)で書いた五輪前週のワールドカップ白馬大会初日の公式練習のジャンプで転倒し、渡部選手はろっ骨を亀裂骨折していたという。

五輪から帰国直後の渡部選手の言葉を報じるスポーツ報知のウェブサイトによれば、骨折の診断がついたのは平昌に入ってからで、ストックワークに影響があり、「ジャンプのテイクオフで飛び上がる時に少し響く感じ」でもあったという。

そして、「骨折を隠した理由は?」という質問に、「あまり(地元の)白馬大会に関してネガティブなことが伝わるのが嫌だった。見に来てくれた人がたくさんいたのもうれしかったので」と答えている。

渡部選手らしい言葉だと思う。

私の記事に書いたように、白馬では試合後も競技場に最後まで残って地元のファンとの触れ合いに時間を割いていた。その時は骨折という雰囲気は全くなかった。国内ではMRI検査でも骨折はみつからなかったというのは腑に落ちる。

しかし、平昌では数日は痛みでクロスカントリー練習ができなかったと言うから、コンディション調整も含め、影響はあっただろう。

だが、それを言い訳にしないところが渡部選手の素晴らしさだ。