平昌五輪・北朝鮮の「日本人へのラフプレー」を韓国人はこう見た

もしどちらかが大怪我を負っていたら…
崔 碩栄 プロフィール

日本のマスコミはどう伝えたか

もう一つ考えてみたいのは、万が一北朝鮮の選手が渡辺選手に行ったのと同じ妨害行為を韓国人選手に対して行っていたらどうなっていたか、ということだ。韓国人選手が被害者だったのなら、韓国では北朝鮮に対しものすごい批判が起き、反北感情を爆発させていたであろうことは間違いがない。

民族主義が強いと先に述べたが、同じ民族でも韓国人対それ以外という構図となればナショナリズムが勝る。海外同胞や、外国に帰化した韓国人を見れば同じ民族だと応援するが、争う相手が韓国選手であれば応援するのはやはり韓国人ということである。

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仮に、北朝鮮選手から韓国選手に妨害行為がなされたとしたら、韓国社会は北朝鮮に対してはもちろんのこと、北朝鮮選手団を招待した文在寅政権に対しても非難の声をあげ、政権には大打撃になっていたに違いない。

それでだろうか?  韓国選手に対しては、北朝鮮選手から牽制や妨害行為とみてとれるような動きは一切おこなわれず、ひたすら日本人選手が走る方向に「転倒」を繰り返した。

北朝鮮選手の細やかな配慮に応える形だったのだろうか? 違和感を覚えたのは韓国の主要マスコミはほとんどこの危険極まりない出来事について非難し、問題視することをしなかったということだ。報道は、北朝鮮選手が失格となったという事実のみ短く伝えるか、競技後に韓国選手が失格となった北朝鮮選手を慰めたと「美談」といして紹介するにとどまった。

 

違和感を覚えたのは私だけではなかったのだろう。海外ではどのように報道されているのかと、インターネット上で外信を確認する韓国人が少なくなかった。自国でオリンピックが開催されているのに、具体的な情報を外国報道に依存するという奇怪な現象が起きたのである。

国内で十分な情報を得ることが出来なかったのは、このレースがそれほど注目されていない予選だったからだろうか? それとも韓国マスコミの、誰かに対する「忖度」の結果だろうか?

日本のマスコミがこの危険行為をどんなふうに評価し、伝えたのか、気になるところである。

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