江陵オリンピックパーク(著者撮影)

「平昌五輪」運営の教訓を、東京五輪にどう生かすか

多少の不便もあったけれど
「インフラが間に合わないのでは」「国民の半数が無関心」など、事前には成功が危ぶまれていた平昌五輪。日本人選手の活躍もあり、テレビ観戦をしている限りは大成功に終わったように見えるが、実際のところどうだったのか? 取材パスもなく限られた経費で現地入りした竹田記者が、肌で感じた平昌五輪をレポートする。

さすがIT大国。選手団にはスマホを配布

2月8日から25日まで、18日間に渡る平昌五輪が終了した。これから10日間ほどのインターバルをはさんで、3月8日からパラリンピックが始まるが、とりあえずひと段落だ。

僕は、10日間ほどソウルに滞在し、KTX(韓国高速鉄道)でカーリング会場のある江陵に通って取材を重ねてきたが、僕の周辺に限って言えば、特に大きなトラブルはなかった。

KTXと観戦チケットの予約にやや時間を費やしたが、それは単純に人気があって入手するのが困難なだけで、すべて運営側の責任とは言えない。むしろKORAIL(韓国鉄道公社)の予約サイトも観戦チケット購入の公式サイトも、ほとんどダウンすることなく稼働していたので、ストレスは少なかった。さすがIT大国、ガジェット天国といったところか。

ガジェットといえば、出場する選手団には、入村時にサムソンのGalaxy note 8がSIMカード付きで配られたそうだ。そのあたりの高いホスピタリティもあり、選手村の滞在も概ね問題はなかったようだ。

それでも改善点や「こうしてほしかったな」という要望がまったくないわけではない。

 

たとえば、オフィシャルサイトが稼働し続けている一方で、予約したチケットを発券する現地のチケットボックスは大混乱だった。

連日、大行列で、なかには1時間待ちでお目当て競技を見逃したというファンもいた。若い世代はアプリを駆使しモバイルチケットにして入場していたが、スマホを使いこなせていない年配の方に犠牲者が多かったようだ。

チケットボックス前には長蛇の列。そもそもボックス自体の数が少ないという指摘も(著者撮影)

しかし、実は空港やソウル市庁などにチケットセンターが常設されていて、そこで名前と予約番号を伝えればすぐに発券してくれる。僕はソウル市庁を何度か利用したが、待ち時間などほとんどなく、ごく稀に行列ができるくらいだった。便利なサービスだっただけにもっと事前に周知しても良かったのではないか。

あとは細かいことが続くが、食事が高い。オリンピック・パーク内には一切の飲食物の持ち込みが禁止されているので、高いメシを食べざるを得ない。味は悪くないのだが、安くてうまいグルメが揃う国で1食1500円を使うのには抵抗があった。

プルコギセット1万2000w(1w=0.1円)。コーラも買った。3000W。味は悪くないが……(著者撮影)