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旦那の「発達障害」が原因で離婚も考えた異宗教婚夫婦のドタバタ

信仰の違いよりもハードルが高かった

「落語家でしかも尼さん」の露の団姫さんと、クリスチャンの旦那様・太神楽曲芸師の豊来家大治朗さん。ふたりは互いの信仰を尊重しあい、仲良く夫婦生活を送っています。が、実は結婚後、旦那様が「発達障害」であることが発覚し、一時は離婚も考えたとか。その経緯を妻の団姫さんが執筆してくれました。

発達障害を持つ夫

「なぜ人を怒らせてしまうのか、なぜいつもしくじってしまうのか、昔は自分でもよく分からなかったんです」―そう語る夫は、発達障害を受け入れられるようになった今、やっと「生きやすさ」を感じているといいます。

私の夫は太神楽曲芸師の豊来家大治朗といいます。現在39歳。最近テレビや新聞でもよく取り上げられる「大人の発達障害」の持ち主です。

 

「発達障害」とは、あくまでも様々な症状をひとくくりにした言葉であり、また人によってその程度が違うため一概には言えませんが、夫は発達障害の中でも「ADHD」という障害だと診断されています。

これは「注意欠如多動性障害」というもので、集中力がなかったり、人の話しを理解できなかったり、自分の思いをうまく言葉にできない、言葉をオブラートに包めない、よって人付き合いがうまく出来ないなど、様々な症状があります。

原因は、今のところ脳内の分泌物質のはたらきの停滞などが考えられておりますが、その特徴は性格なのか障害なのか医師でないと判断が難しいため、会社だと「クビ」、夫婦関係では「離婚」を経験する人も少なくないといわれています。

では、具体的にどういった特徴があるのか、夫の日常を少し覗いてみましょう。

空気を読めない

あるとき、夫婦で仕事のため新潟へ行きました。主催者さんと会場のロビーでお会いし、楽屋入りするためエレベーターへ乗り込みました。すると、エレベーターという密室で主催者さんと面と向かって喋っている状況にも関わらず、夫はいきなり自分のカバンをゴソゴソしはじめました。

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私は「(え?初対面の人とこれだけ近距離で喋ってるのに、いきなりカバンをゴソゴソして……失礼やし、どうしたんやろう……)」と慌てました。すると次の瞬間、夫は「喉ぬーるスプレー」を取り出し、主催者さんと喋りながら大口を開け、スプレーを自分の喉に向かって噴射したのです。

これにはもう、主催者さんも私も開いた口が塞がりませんでした。「空気読もうよ……」と。

しかし、夫にしてみたら「今、喉が痛いから喉ぬーるスプレーをしたかった」だけなのです。そこに悪意はありません。世間では「今じゃない」ことでも、夫にとって「今」であれば、「今」してしまうのです。