少子化が進む時代、大学院なんか行ったら人生終わるかもしれない

教授、准教授も2030年に半分クビ?
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すべてがどんどん減っていく

ただでさえ、博士号取得者の雇用状況は目も当てられない惨状だが、18歳人口が減少していく今後は、食い扶持の非常勤講師や塾講師の仕事までがどんどん減っていく。

文部科学省と内閣府が公表した予測によれば、大学進学を控える18歳人口は今後減少を続け、'31年には100万人を切る。

教育ジャーナリストで『大学大倒産時代』の著書がある木村誠氏が言う。

「大学進学率を現在の約52%のままで計算したとしても、10万人もの受験生が減ることになり、1000人規模の大学が100校消滅することになります。まず地方の中堅私立大学が倒産の危機に直面し、その後首都圏の私大下位校にも連鎖していくことになる」

専任教員1人あたりの受け持ち学生数を30人として計算すると、これだけで、3000以上の常勤ポストが消える計算になる。

 

日本の大学数は、'71年から'74年にかけて生まれ、一学年200万人を数えた団塊ジュニア世代が入学する時期を境に、右肩あがりに増えつづけてきた。

18歳人口が当時の半分まで減少する'30年代には、大学の数も、教授や准教授のポストも、半減してもまったく不思議はない。

「昔は、就職せずにモラトリアム的に大学院に進んだ学生が、進学してから研究に目覚めて立派な先生になることもありましたが、いまや研究者を目指して博士課程に進むことは、退路を断って相当な覚悟を持たなければいけない時代になっています」(前出・水月氏)

末は博士か大臣かと言われた時代は遠い昔。これからの時代に博士を目指すということは、人生の「負け組」に自ら志願しているも同然なのだ。

「全入」時代を迎えて、大学は生き残りのために、試験のレベルを下げてまで学生をかき集め、学生の質は低下、それでも大学倒産の流れには抗えず、研究を志す大学院生はますます路頭に迷う。「少子化ニッポン」の大学を待ち受ける未来はあまりに暗い。

「週刊現代」2018年3月3日号より