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美女軍団も思わず我を忘れた!? スマイルジャパンvsコリア観戦記

メダルへの道は閉ざされても

閉ざされたメダルへの道

どうしてこんなことになってしまったのだろうか。

その日は、スマイルジャパンが日本アイスホッケー史上歴史的な「五輪の予選リーグ突破」をかけて戦う日になるはずだった。

そう信じて、私は2月14日バレンタイデーの韓国江陵市関東(カンドゥン)ホッケーセンターでの日本対コリア戦のチケットを早くから手に入れ、現地を訪れる準備を整えていた。

 

西東京市の失礼ながら古びたダイドードリンコアイスアリーナの壮行試合であれば、「現代ビジネス」の取材だと言うことでプレスパスを手に入れることができた。

しかし五輪となればそうはいかない。

スポーツ専門記者でもない私にとっては、無料で試合を一番良いところで見て、試合後の選手にインタビューできるミックスゾーン(選手とメディアが「ミックスする」の意)に入れる五輪プレスIDの入手など夢のまた夢である。

渡航費、宿泊費、チケットすべて自前の旅となる。

しかしそれでもその歴史的瞬間を見たかった。

だが、すでに私が出発する前日の12日、日本代表は初戦のスウェーデン戦に続きスイスに敗れ、メダルへの道を閉ざされてしまった。

アイスホッケー、スイス日本に勝利し歓喜するスイスチーム〔PHOTO〕gettyimages

勝負を分けた「魔の時間帯」

アイスホッケーの専門家でもない私が、その2戦の試合内容を解説することはできないが、昨年の苫小牧での最終予選、札幌のアジア大会、長野と東京の壮行試合を見てきた印象と比較すれば、スマイルジャパンは五輪の舞台でも実力通りの戦いを繰り広げた。

いやそれ以上だった。2試合とも勝っても全くおかしくなかった。ただ、そうでない時間帯が少しだけあった。

勝負を分けたその魔の時間帯とは、初戦のスウェーデン戦の第1ピリオド立ち上がりの5分間と、第2戦スイス戦の第2ピリオド20分間だった。

初戦の最初の5分間は、全く地に足がついていなかった。これは五輪の雰囲気にのまれたということだろう。

選手たちは二段階くらい若返って中学生時代に戻ってしまったかのようなスキルのないプレーぶりだった。パックが手(スティック)につかず、単に味方のパスを受け取ることができずに、あたふたとプレーしていた。そして開始2分21秒に先制ゴールを決められてしまった。

第2戦は第2ピリオドに味方の反則が相次いだ。反則をした選手が2分間退場し、その間1人少ないプレイヤーで戦うペナルティーキリング(PK)の時間帯が20分のピリオドの内6分間あり、その間に2点とられてしまった。

まずかったのは、以前の原稿(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54416)で攻守に活躍する注目選手としてあげたFW10米山選手が続けてペナルティーをとられたことだ。

米山選手はPKの際には味方のピンチを救うために監督が必ず出してくる選手だが、自分がペナルティーボックスに入ってしまってはプレーすることができない。米山選手は普段は反則を取られることが少ない選手だけに、このピリオドはチーム全体のリズムがすっかり崩れてしまっていたように見えた。

これらの時間帯以外は、2戦とも日本が相手を圧倒していたと思う。特にスイス戦の第1ピリオドはシュート数7対1、第3ピリオドは20対4とゲームをほぼ支配していた。

今回の五輪の男子の戦いを見ても、「ゴール前にパックを集めて密集状態を作る」「FWが相手GKの前に立って視界を遮りDFがロングシュートする」といった戦略をどのチームもとっている。

女子においてそれを実行しているのは日本だ。そういう状態を沢山作ればいずれは点が入るというのは理にかなった考え方である。それで勝利に必要な点数が入らなかったのは、運が悪かったとしか言いようがない。