AKB48グループ「韓国進出」の前に立ちはだかる「高い壁」

人気番組とのコラボが発表されたけど…
桑畑 優香 プロフィール

韓国でAKB48より人気の日本アイドルグループ

今年1月下旬、SHINeeのメンバー、故ジョンヒョンの遺作ソロアルバムに収録された新曲『Rewind』が、「歌詞の一部が日本語で書いてあるから」という理由で、韓国の公共放送KBSで放送不可判定を受けた。問題となった歌詞は、「いち に さん もう一回だけ」。何の変哲もない内容であるにもかかわらず。

ジョンヒョン『Poet/Artist』

なぜ、日本語の歌はNGなのか。法律で禁止されているのだろうか。KBSと同じ地上波放送局、韓国MBCでラジオのチーフプロデューサーを務めるナム・テジョンさんは明かす。

「私が知るかぎり、日本語の歌を放送で流すのは、法的に問題ありません。ただ、日韓の歴史問題のため国民感情に配慮せざるをえません。特に公共放送のKBSは、自主的に規制する傾向があります。でも、私が勤務するMBCは、日本のビッグスターが出演するのは、いつでも歓迎ですよ。過去にはGACKTやSMAP時代の草彅剛、玉置浩二が出演しました」

ただ、さらに聞くと、GACKTは韓国語で歌い、草彅剛は歌はナシでトークのみ、玉置浩二はギターを弾きながら日本語で歌ったが、ラジオの深夜番組だったという。

「多くの人がテレビやラジオをつける昼間に日本の歌を放送するのは簡単なことではありません。深夜の時間帯なら可能なのですが」と付け足した。

 

そんな状況のなか、日韓混合アイドルは日本語で歌うことができるのか。

韓国コンテンツ振興院元日本センター長のイ・キョンウンさんによると、「ケーブルテレビ局では、日本語の歌も問題なくオンエアされています。チャンネルJやチャンネルWといった日本の番組専門の放送局もあり、そこでは日本の音楽のほか、ドラマ日本とほぼ時間差なく放送されています。『逃げるは恥だが役に立つ』もオンエアされて人気でした」

ちなみに、韓国で一番人気の日本のスターは、嵐だ。海外アーティストの招へいを多く手掛ける韓国の「現代カード」が昨年11月に実施した「来韓してほしい海外スター」投票の結果、嵐は23,570票と、2位のEXO-M(10,691票)に倍以上、3位のハリー・スタイ(8,510票)に3倍近い差をつけてダントツの1位。

嵐『ARASHI LIVE TOUR 2016-2017 Are You Happy?』

5位にはKinki Kidsがランクインするなど、ジャニーズ勢が強いことがわかる。ジャニーズのアーティストたちは、木村拓哉や草彅剛がかつて日韓合作のドラマや舞台に出演した流れもあり、広く知られているのだ。AKB48は10位ランク外だった。

韓国におけるAKB48の知名度はどの程度なのか。MBCのナムさんはこう答える。

「AKB48だけでなく、日本のアイドルのほとんどが韓国で大衆的な人気を得ることができていません。理由は、韓国でのプロモーションがちゃんと行われず、地上波でも紹介されなかったから。CDも一部発売されましたが、放送でほとんどオンエアされなかったため、人々が接する機会がなかったんです。それに、韓国人は一般的に日本よりも韓国のアイドルのほうが優れていると思っていて、自国のスターのほうにもっと関心を持っています」

日本で第3次韓流ブームといわれる流れをけん引するTWICEや防弾少年団は、SNSやYouTubeを活用して国境を超え、若者たちの心を捉えた。対して、日本のアイドルは、韓国の国民感情の壁に阻まれた上に、著作権保護の関係で画像や動画の流出を防いできた結果、ガラパゴス化が進んでしまったという現実。

48グループもK-POPとうまくタッグを組めば、韓国に日本のアイドル文化を広め、さらなる世界市場進出の可能性が高まるかもしれないがーー。『PRODUCE48』に参戦する日本人メンバーについて、ナムさんは以下のようにアドバイスする。

「すでに十分すぎる数のガールズグループが存在する韓国で成功する秘訣は、実はスタイルやダンスだけではない。何よりも重要なのは、個性を効果的にアピールすることです」

『PRODUCE48』のオンエア開始は、未定という。だが、韓国では、突如番組発表記者会見が行われ、1週間後にオンエアが始まるというケースも少なくない。いずれにせよ、今年中にはSUL48(⁉)が誕生するかもしれない。

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毎週(月)~(金)5:00放送

本記事を執筆した桑畑優香さんと、女子大生エディター・ライターのもーちぃさんのトークイベントが3月31日(土)に開催されます!詳しくはこちら