首都圏で「タワマン暴落の兆候」いつ手放すのが正しいのか

いまは日本最後の 「土地バブル」
週刊現代 プロフィール

世田谷、練馬の「時限爆弾」

見てきたように、'18年には投資マネーが消えて、'19年には増税で実需が消える。そして、'20年に東京五輪が終わると、これまで不動産業界を支えていた楽観ムードが完全に消えてなくなる。

'20年からは日本全体で世帯数の減少が始まり、人口減少が本格化。ただでさえ供給過剰になっている戸建て、マンションの「空き家・空き部屋化」が急速に進み、列島全土で不動産価格の暴落が待ったなしになる。

 

「'20年以降に値下がりが懸念されるのは、二子玉川、たまプラーザなど郊外の人気エリアで、これまでは高価格を維持できていたエリアでしょう。

環状八号線の外に立地する不便さがあるにもかかわらず、人気の田園都市線沿線であることが手伝って、不動産市況の過熱とともに価格が上昇し、実力以上の価格帯になってきた。

こうしたエリアほど価格下落局面では落ちやすい。東京オリンピック前後が『売り時』でしょう。

現在人気の湾岸エリアでも、『格差』が広がっていく。より都心に近い勝どき、月島、豊洲などと比べて、東京五輪の関連施設に近いことで開発されてきた東雲、辰巳などは下落幅が大きくなりやすい。このあたりも五輪前後が売り時かもしれません」(前出・吉崎氏)

さらに'20年以降には、不動産業界の「2022年問題」といわれている生産緑地問題も待ち構えている。

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「東京23区など大都市圏の農地・緑地が固定資産税の減免など税優遇を受けられるのが『生産緑地制度』ですが、'22年から多くの生産緑地が指定期限を迎えます。

期限を迎えた生産緑地の所有者のうち、少なくとも2~3割はその土地を手放すでしょうが、私の試算ではそれだけで東京ドーム900個分の土地が市場に出回ることになる。

これがアパートなどに宅地化されると、すでに空き家問題が顕在化している中、住宅の過剰供給で不動産価格下落を招くことになるわけです。

東京では世田谷、練馬、杉並などにそうした農地が集中している。'22年以降はそうしたエリアで売却用地が溢れ、不動産価格を大きく押し下げる危険性がある」(不動産コンサルタントの長嶋修氏)

つまり、世田谷、練馬、杉並で物件売却を考えている人は、'22年までに「手放す」のが正解――。

人口が減り続けるこの国で、地価が上がり続けることは二度とない。気づいた人からもう逃げ出している。

「週刊現代」2018年2月17日・24日合併号より